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2014年11月30日日曜日

NHK杯、プレイバック

なんか、すごい大会だったんじゃないでしょうか。今年のNHK杯。

なんといっても、一番のびっくりツボは、村上大介くんの優勝ですが。
実は、わたくし、金曜も土曜も仕事の都合でリアルタイムでNHK杯を観ることが不可能だったので、録画しておきました。

失敗しました、地上波しか録画してなくて。

NHK杯の独特の放送スタイル。男子も女子も、第1グループはBS1で放送。第2グループを地上波で放送(これ、ショートもフリーもそうです)。

結果、どうなったかというと…村上君の会心の出来のショートが観れなかった・・・
そして、加藤さんの会心のフリーが観れなかった…

まあ、村上君に関しては、フリーをしっかり観られたので、よかったのですが…
4回転サルコウ2回を非常にクリーンに決めて、それ以外の点もとても軽やかでしたよねえ…

村上君については、まだまだ冴えなかった頃の町田君と区別がつきませんでした、ハヤシ。

年齢は確か似たり寄ったり。
テレビを通してみると背格好も似たり寄ったりで、しかも、お肌もあまり美しくない。

ただ、村上君のほうは、ここ数年どんどん低迷して、去年なんて、確か全日本の強化指定も外されてしまったはず。そのため、地方大会からひとつずつ勝ち上がって全日本に出たのです。
そこでたぶんひとケタ台の順位を獲得して、グランプリシリーズのうち、たったひとつNHK杯のみ出られたと。
で、この演技をしたと。

町田君が、ソチの3年前くらいから徐々に化けはじめ、ソチ前年に大化け、今や羽生ちゃんに並ぶ日本男子の大エースに並んだのと対照的な出方ですが、すごく期待が持てますよね~。
たぶん彼はアメリカ国籍も保有していて、アメリカ在住なのではないかと思うのですが、あの名コーチフランク・キャロルのもとで、じっくりじっくり基礎を磨いていたのです、きっと…

そして、ここにやってきたのです(もちろん真価を問われるのはこれからですが)。

最近、男子フィギュアって、若い子よりも大人世代の頑張りが光っているような気がします。

日本でいえば、羽生君以外の3人(村上、無良、町田)って、たぶん同い年くらい。
23歳、24歳くらい。
そして、海外に目を移すと、アボットは引退撤回して、たぶん今年29歳になるけど、頑張ってる。
ロシア勢では、今回NHK杯に出たボロノフが29歳。もうひとり、名前度忘れしたけど30超えの選手もいる。

そう、男子の高齢化の波は結構なもので、若手でグングン来てるといえば、これもロシアのコフトゥンくらい。あとは、個人的に中国のエンカン。

フィギュアって、実にはかないスポーツで、選手としての山が今までだと、大体20歳前後に来てしまい、25歳手前で引退は当たり前、でした。
真央ちゃんなんて、引退で当たり前。
鈴木明子ちゃんは、バンクーバーで引退で当たり前。
男子だって、織田信成は極めて普通の判断をしていて、小塚君だって、ソチ落選して引退したって、「もう少し頑張れよ」なんて言うのは少数派だったと思います。

それが今や、一昔前なら引退しそうな選手がさらに伸びていい成績を出すのが当たり前、必然的に選手生命が伸びている、特に男子は、そういう競技になっていると思います。

たぶん、スポーツ医学や栄養学の進化などもあって、男子の場合、10代後半の選手と20代半ば、後半の選手の体力や筋力には大差なくなってきているのではないかと思うのです。

そのうえ、やはり年齢を経れば人生経験も豊富になる分表現力が増してくる。
昨今のおとな男子の台頭は、そういう構造なんではないかと思うのです。

なのに、なんで、女子は大人選手がいまいちなのかなあ…あっこちゃんの年齢まで頑張ってくれる人ってまだまだ少数です。
コストナーはソチのとき25歳でした、けど…

今回のNHK杯、個人的にはレオノワの活躍に、非常に心惹かれました。
暴れん坊的なイメージがあった彼女も24歳。
ショートのチャップリンは、ちょっと他の女子スケーターにはまねできない表現でした。
スルツカヤ引退後、ロシア女子の中で一人気を吐いてきて、なのに、けがと若手の女子選手の台頭で、すっかり影が薄くなっていました。

フリーは多少精彩を欠きましたが、あのショートを見たとき、大人女子のスケート、もっと見たいなあと思いました。
が、率直に言うと、女子選手って25歳前後から、体の線が非常に崩れやすいと思います。
あっこちゃんって、かなり努力してコントロールしてたんでしょうねえ(摂食障害もあったから怖かったでしょうね、食事のコントロール…)。

体の線をきれいにしようとしすぎて、ゲデバニシビリはたぶんダイエットしすぎたのだと思います。
痩せてきれいになった分、パワーが全然なくなってしまいました。
つまり、医学や栄養学の進化は、大人男子スケーターの誕生には一役買ったけど、大人女子スケーターの定着までは面倒見切れていない、ということです。

日本女子シニアの層が思ってたより薄いんじゃないか(一言でいえば、村上佳菜子が思っていたよりいまいち、ということですが)ということで、真央ちゃん待望論が盛り上がってますけど、もうちっと、こういう科学的なサポートがないと、なかなか難しいんじゃないかと思うんですよねえ(今、太りまくって、ちょっとすごい体系になっているみたいだし)。

さて、NHK杯プレイバックというと、なんかよくわかんない立ち位置で出てきた織田信成とあっこちゃんに最後触れねばなりません。

なんか、今回のNHK杯の中継、フジとテレ朝を足して2で割ったようなテイストを盛り込んでみた、みたいな気がすごく濃厚にするんですよね。
織田君とあっこちゃん、解説というわけでもないし、かといって素人的な立ち位置というわけでもないし…あれか、選手はこういうときこう考えているとか、この人のこの時の苦労はこんな感じだったとか、そういう、ついこないだまで選手だった人にリアルタイムの選手を語らせることによって、フィギュアをより身近に感じさせる作戦…なのか。

まあ、ふたりともしゃべりはうまいし、本田くんなんて、そろそろコーチ業に本格的に戻りたいだろうし、八木沼ちゃん解説へただし、荒川さん育休中だし、この二人を解説候補者として育てたい、というきもちはあるのかもしれませんな。

だけどね、織田君は、今日もなんかエキジビジョンで「ゆたかの部屋」を受け継いで泣いてたけど、語るにはいちいち感情移入しすぎるんだわねえ…
さすが、ソチの時にテレ東の解説で号泣しただけある。
NHKのキャラじゃないと思うんだが。

ま。そういうことはNHKは百も承知なのかも。
それでも、織田君を引っ張ってきちゃったところに、ソチ後の女子を中心とするフィギュア人気の低迷をNHKが懸念していることを感じさせるのですが。

対策として、いいんだろうか?
と疑問を呈して、このネタは終わりにしようと思います。

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