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2015年4月25日土曜日

ハヤシ、NHKの春の番組改編に物申す。

よかった・・・更新できた・・・

ここ3週間ほど、とんでもなく忙しくなり、ほとんど休みがない状況になっております。
まあ、連休に10日ほど休んでやる計画を立てているので、そこまでの辛抱だと思って自分を奮い立たせている・・・そんな4月末のハヤシです。

さて、4月の番組改編。
日頃、ドラマは見ないし、見る番組も限られている。そんなわけで、大した興味はないのですが、今回は、あのブラタモリが復活し、妄想ニホン料理が金曜ゴールデン枠に移る、ということで、ちょいとドキドキする改編期でした。

なぜか。ハヤシは、タモリというおじさんが大好きで、かつてレギュラー放送していた頃のブラタモリが大好きだったから。
土曜の日付が変わる直前にやっていた妄想ニホン料理の微妙な空気が好きだったから。

結論から言います。
がっかりしたぜ。
どっちも従前の番組が持ってた良さがすっかり損なわれてしまっていました。

まず、ブラタモリ。
以前は木曜10時のプライムタイムに放送していました。
このころのブラタモリは、タモリがいいともをやっていたため遠方に行くことができず、ほぼ撮影は都内。

都内某所を毎回、NHKのなかでもとりわけ品が良さげでオットリしている久保田アナと一緒に、大した会話もせずにぶらぶらと歩いていく(もちろん台本や行程は決まっていて、要所要所でわざとらしく、しかるべく専門家が登場したりするのですが)。

「昔はここが川だった」とか「ここは海だった」とか、時刻表を定期購読しているとか、もうほとんどタモリの趣味というかオタク感覚にどっぷりお付き合いしたユルユルな雰囲気なんだけど、実は日本の歴史や地理のお勉強ができるという、タモリ倶楽部と教養番組をミックスしたような微妙な位置づけのおもしろさがありました。

いいともが終わり、タモリが全国ロケ可となった途端、ファミリーで見れそうな土曜夜8時に放映決定。
とたんに、番組は「ブラ」な感じが損なわれ、それ相応に仰々しい企画が盛り込まれた、ただの「ちょっとお勉強もできる旅番組」に成り下がってしまったのでした。

アナウンサーは、すごい俗っぽくて前に出る感じだし。あのちょっと暑苦しめの風貌や語り口調が、「声を張らない」タモリの良さを全部全部消してくれています。
SMAPのつよぽんの語りも、全然合ってない。

おそらくNHKとして、いいとも以後のタモリの代表的番組をブラタモリにしたかったのでしょうが、はっきり言ってヨルタモリにもタモリ倶楽部にも完敗です。

そして、妄想ニホン料理。
これもゴールデン進出用に改変されてしまいました。
一番大きな改変は、栗原類を切ったことです。

そう。類くん。彼は、妄想ニホン料理には欠かせないキャラでした。
料理番組にはあるまじき偏食ぶり。
そして、一人だけ違うリズム感、異様に低いテンション・・・
しかし、だからこそ「異文化」との融合を標榜するこの番組には欠かせない存在であり、かつ清水ミチ子の隣の位置にいるのがとても似合っていたのです。

平成ノブシコブシの吉村とかなぎら健壱とか、アクの強いゲストがいてもいい具合に中和してくれていた。

改編後。
なんか名前知らないけど、お笑い一歩前くらいの名脇役(たぶん舞台出身だろう)の俳優が類くんの位置にいました。
ゲストは、確かマッサンで娘役をしていた女優さんとぐっさん。
全員明るくてそれなりにしゃべれるキャラ。
それだけでも騒々しいのに、さらに、お題になる料理を作る料理人も週替わりで登場することになったらしい。
そして、従来通りの再現シェフの先生。

ヒト大杉。
明るいヒト大杉。
騒々し杉。

ブラタモリも妄想ニホン料理も、子供を交えたファミリーで見るような番組ではそもそもなく、そこそこの教養とそこそこの心の広さと?そこそこの偏屈具合があるそれなりの大人が見て、「ぷふっ」と楽しむ番組でした。

それを時間帯が遅い割に視聴率や評判が良かったという理由で、ド直球に
ゴールデンタイムに持ってきたために、本来ウケが良かったアクの部分がすっかりなくなってしまい、元々観ていた層からすると、もう全然別な番組になってしまったのであります。

この感じ、以前テレビ朝日がやらかしていたパターンを思い出させます。

マシューTVとか、銭形金太郎とか、Qさまの前進の番組とか(名前忘れちゃった)、深夜の名番組を全てゴールデン枠に押し上げて、ファンを獲得した味を全てスポイルし、ダメにしてくれた時期がありました。
結果、マシューや銭形は番組自体がなくなり、Qさまは全然違う番組に変貌しました(なぜか、ぷっすまはより遅い時間になって長らえている。あまり観ていませんが、エガちゃんの登場回数が増えているようで、これは非常にいいことです)。

今更二の舞踏むんですかい、NHKさん。

大越アナを更迭して、ニュースナインをすっかり「昼間のニュースのおさらい番組」に成り下がらせてしまったNHKさん。
マッサンまでの洗練された雰囲気を朝ドラから奪い取り、妙に田舎くさい昔の雰囲気の「まれ」に戻してしまったNHKさん。

あれですか。
昔のブラタモリとか、栗原類とか、そういう「違和感」を楽しむ番組は消していこうという腹なんですかね。

実を言うと、今回の改編では、水曜深夜枠でやってるアニメ「英国一家、日本を食べる」は、かなり爆発力のある面白さなのですが、放送の意図としては「日本はクールでいけてる国」という自国礼賛系の気持ち悪さを感じさせます。
類くんなんて、ゴールデン枠に移動するのに意図的に外したんでしょう。

そんなわけで、NHKは、今までのなかで最もおもしろくない時期にさしかかっているような気がしており、民放の番組もゴクゴク限られたものしか観なくなっているハヤシとしては(元々はテレビっ子)、今のテレビが壊れたらもう買わなくてええんちゃうか、と思ってしまったくらいです。

実際には、それじゃフィギュアやカーリングやマラソンが観れなくなるので買うんですが・・・

深夜枠のテレビを安易にゴールデン枠にあげるのは、はっきりいってセンスなさ杉。

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