最初の頃は、なにかよくわからないけど、家の中以外落ち着けるところがないという気分で戦々恐々としてしまい、そのうち、メンタルが不調になり、最近は「手洗い、消毒、3密」を肝に銘じつつ、出かけるときは出かけると開き直る日々になりました。
ちょっと不便で精神的に厳しい毎日ではありましたが、一人と一匹暮らしの私は否が応でも自分と向き合わざるを得ない生活となりました。
それもそれで向き合っている自分が何を見ているのかわからない状況もあるなどして精神的に揺らぐ原因の一因にはなったかもしれません。
しかし、少なくとも現時点で、50からもうすぐ51になろうかというある意味節目のときにこういう時間を持てたことは、良かったなと思っています。
人生の後半戦を迎えて、どこに向かっていこうかという覚悟というか目標ができた・・・確認できたからです。
私には夢が2つありました。
1つは弁護士になること、もう1つはモノ書きになることでした。
途中まで私は二兎を追っていて、司法試験の勉強をする傍ら小説やエッセイを書いたりしていました。
が、あと少しというところで司法試験に落ちたあと、「これは今は試験一本に縛らねば」と決意して「書くこと」を封印し(論文試験があったので違う意味で書く勉強は続けていたけれど)、司法試験に専念しました。
試験に受かったあとは、司法修習、就職とバタバタした日が続き、とてもではないけれど、「モノを書く」時間的余裕など持てませんでした。
それでも、6、7年前から「林ティアラ」としてブログを書き始め、仕事関連でも、ウェブサイトで時折コラム的なものを執筆するようになり、「書く」ことを続けてきました。
弁護士としても、相手方や裁判官を説得するための訴訟用の提出書面というのは創造物に近いところがあり、頭を捻ってそういう書面を作成することで「書く」ことを味わってきた部分もありました。
しかし、どこかで「自分はもう『モノ書き』にはなれないんだろうか」というやるせなさみたいなものも持ちづつけていました。
もう1つあった夢は諦めなければいけないのだろうか。いやもう無理だろう、この生活の中では、などとそこはかとなく悲しい気持ちを持ったりもしました。
一方で、「書く」仕事がしたいとはいえ、じゃ、私は何を書きたいのかということで迷走している自分がいたことも事実。
小説か?
社会問題に関する論評か?
身近なテーマを取り上げたエッセイ的なものか?
結構長い間迷走して、小説をちょぼちょぼと書いてみては小さなサイトで発表してみたり、途中まで書いたりしたこともあるものの、振り返って読んで見れば、テーマ性が薄く、陳腐なストーリー展開で、読んでみてこっ恥ずかしくなる代物。
私の「モノを書いて生きていきたい」という気持ちは、方向性を見失いながら、でも決して火が消えることなく、私の中でふつふつとしていたのでありました。
4月8日からの自粛生活に入る際、私は「可能な限りブログを更新していこう」と決めました。
仕事の方は出勤停止で原則在宅勤務。
もちろんやることがないわけではありませんでしたが、裁量労働なので、時間はなんとでも作れます。
記事数を上げて、色んな人に読んでもらおう。
そういう気持ちで、2つのブログを合計週に5,6本は書き続けました。
そういう生活をひと月あまり続けて、気づいたことがありました。
自分が書きたいのは小説ではない。
自分の経験や見聞きしたこと、気になったニュース、出来事について、自分なりの視点で、自分の言葉で書いていきたい。
デビューの間口が広いからと言って、小説に走ってもすぐにジリ貧になる。
そんなことはしちゃいけない。
エッセイの書き手になりたいのであれば、できることを何でもすべきじゃないか。
コンテストへの出品(エッセイ用のコンテストは少ないですが)。
ブログとは違う「エッセイ」発表の場の開拓。
ブログは自分にとって、とても大切な場所です。
ですが、ブログは「自分の部屋」です。
気に入って遊びに来てくださる方は(たくさん)いても、自分の殻の中。
書き手になりたいのであれば、「書き手」が集まる場に飛び込んでいかねばなりません。
そういう覚悟がようやく自分の中でついたという感じです。
向田邦子に出会って、モノ書きになりたいという気持ちが芽生えたのが、13歳。
実に37年もかかってしまいました。
まあ、元々私は要領が悪く、スロースターターの上、亀並みのノロノロ歩きの人間です。
もしかして50歳で気づけただけでも儲けものかもしれません・・・
この先、仕事はどんどん通常運転になっていって、なかなかかける時間というのは少なくなっていくかもしれません(とはいえ、本当の通常運転になるのっていつのことなの、という気もしますが、このご時世)。
比較的時間がある今がチャンス!!
もう応募しようと思っているコンテストはいくつか決めていて、これからネタの仕込みに入るところです。
また、エッセイの発表の場も今検討をつけているところです。こちらのほうは、開始したらまた皆さんにお伝えしたいと思います。
来月の自分の誕生日の前には、走り出したいなあ・・・
先程もちらっと書きましたが、今後もブログは大切にしていきたいと思います。
特にこちらの「独り言ちる」ブログは、私が初めて書いたブログであり、一時中断したものの思い入れが強く結局戻ってきたブログサイトでもあります。
等身大の自分(という言い方はあまり好きではないのですが)を確認する場として、今後もあれこれあれこれ書いていくことになるかと思いますので、お付き合い下さる皆様にはよろしくお願いしたい次第です。
というわけで、こんな決意表明みたいな文章を書いたあとで、商売っ気を出すのはちょっと嫌なので、本日は楽天ルームへのご案内は控えさせてもらうことにしたいと思います。
残り少ない週末の時間を、皆様ごゆっくりお過ごしください。
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