転職先が決まったけれど、問題が発生した話を前回お伝えしました。
https://comcomcom0620.blogspot.com/2022/07/Mondaihasseitenshokukatsudo.html
先週は、その問題の解消も含めて、移籍に向けて動き出したところです。
利益相反等の問題について、弁護士会の会員サポートの窓口やその他もろもろの方に相談して、当事務所の弁護士の会議に図ったところ、結局、現段階で一番問題になるのは、秘密保持の問題になるだろうということになりました。
秘密保持…具体的には、移籍までの間に当事務所が代理をする依頼者の相手方に移籍先事務所が代理人についた事件について、私が、その依頼者の秘密を移籍先事務所にばらし、これを知った移籍先事務所が有利に事件を処理しようとする及びそのようなことをしたのではないかと疑われる…という問題です(長くてごめんなさい)。
私の今いる事務所は、事務所のコンセプト(貧困者を含めて司法アクセスが行き届かない人に救済の手を差し伸べる)からして、顧客層がはっきり言って良くない。
この秘密保持の問題は私だけではなく、現事務所にも苦情が来かねない、最悪懲戒請求されかねない問題なので、事務所の代表はじめ数名が、かなりピリピリし始めました。
で、(こういう言い方をしちゃいけないのかもしれないけど)別に頼んでもないのに、この問題を解決するためのチームというのがあれよあれよという間に立ち上げられ、いざという時に顧客からツッコミが入らないようにするための対策を考えましょうということになりました。
検討した結果、
事務所が管理している事件関係のデータにはアクセス制限をかけて、私が他の弁護士の事件ファイルにアクセスできないようにする
現在、データで受信しているファックスについても、担当事務が転送してくるもの以外は、私が見られないように設定をする
紙ベースの事件のファイルについても、自分が担当しているもの以外は開かない
なるべく在宅勤務するようにして、事務所内に置いてある他人の事件関係の資料が目に入らないようにする
などといった措置をとることについては、異論なく決まりました。
ここまで読んで、結構めんどくさいことになってるのね…と思った方もいるかもしれませんが、「秘密保持違反」はかなり外形的に判断されるものらしく、例えば、偶然電話を聞いちゃったとか、偶然ファイルを見ちゃったとかでも、問題になりうる場合があるということで、できるだけのことをしましょうということになったのです。
私としては、これくらいのことをすればとりあえず問題ないだろうと思っていたのですが、いきなり、このチームの一員から「ハヤシの執務スペースを隔離して、他と接触できないようにすべきだ」という意見が出されました。
すると、もうひとりも、この案に賛成するかのような態度。
いやいや。
そこまでする必要ありますか?
しかも隔離したって、想定されているスペースは荷物を置くのが非常に限られているところなので、自分の荷物取りに弁護士の共用スペースには頻繁に戻ることになるし、他の弁護士と一緒にやっている事件の関係で話をしに行く必要だって出てくる。
隔離なんてしたって仕方ないでしょ?
その前に3ヶ月隔離されたら、私の精神が病んじまうし、移籍準備だってまともにできないわ!!
そう思って激しく抵抗しました。
実はこれ以外にも、ちょいちょいチームの一員から嫌味を言われていて(担当している事件はなるべく全部終わらせていけ、とか、最悪移籍後に事務所が私を懲戒請求することになるかもとか)、それもあって、この時の怒りはかなり爆発しました。
そうしたところ、「そういうこと言うんだったら、自分たちはできないから、チームは解散するしかありませんね」などと言われました。
別に頼んだわけでもないのに、何を脅しているのだろうと思い、「他の人に頼むから別に構いませんけど」と了承。
めでたくチームは解散され、私が信頼できる人員にお願いして、一昨日から検討をやり直すことになりました。
この一件は、私にとって相当なストレスになりました。
2日くらいに渡って胸のあたりの気持ち悪さが収まらないくらいのストレスでした。
本人たちは「違う」と言いますが、根底には、「債権回収会社系列の法律事務所」というものに対するそこはかとない敵対心と、そこに移籍する私に対する「めんどくさいことしてくれて」という気持ちがかなり透けて見えて、本当にいやーな気持ちになりました。
新しくチームのメンバーになってくれた二人は、少なくとも表にそういうことを分かりやすく出すタイプではなく、冷静に対応してくれるので、極端なことは言い出さないだろうと考えています。
全員とは言いませんが、友人知人やお世話になった人たちにも、順次移籍のことは伝えているところです。
移籍までの間に飲みにいきましょうと言う話もちらほら出てきていて、これから3ヶ月は、しばらくなかった飲み会が増えそうな感じです。
一方で、今までそれなりに友達だと思っていた人(まあ、しばらく会っていませんでしたが)の反応がかなり冷たくて、ああ、そんなもんだったのね、まあ予想はついていたけどさ…というものもありました。
札幌へのUターン=こちらでの利害関係や人間関係の整理ということでもあると思うので、まあ、そういうことがあってもやむなしかなとも思っています。
切れる縁なんて、自然と切れるのよ。
今週もボチボチ移籍に向けての動きが出てくるところかと思うので、また報告したいと思います。
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