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2013年12月23日月曜日

どうするの?オリンピック!

いや、もうどうなるでしょう。
男子シングルのオリンピック代表。

もちろん、ここで問題となっているのは3人目です。

羽生君は決まり。町田君も、世界ランキングが現在6位、グランプリ2勝を含めて考えるとまあ当確。

3人目は、小塚君なのか、織田君なのか、大輔なのか・・・

なんですか、世の雰囲気は、大輔は苦しい、小塚君有力みたいな雰囲気になっているような気がするんですけど、スケート連盟が出した基準からすると、本当は、織田君と大輔の戦いになるはずではないのでしょうか(小塚君も、「あとは吉報を待つだけ」なんて言ってるし!!)。

世界ランキングは、この3人のなかで、当然大輔がトップ。3位です。
次が織田君の10位、小塚君は17位。

今シーズンの成績でいうと、大輔は、グランプリ優勝1回と4位。ファイナルにもいけるはずでした。
織田君は、確か3位が2回か、2位と3位だったか。で、怪我をした大輔の代わりにでたファイナルでは日本人2番目の第3位。
小塚君は、グランプリで表彰台が一度だけ。ファイナルには進めませんでした。

小塚君は昨年も世界選手権にはでていないし、昨シーズン以来、今日の全日本以外では、全くぱっとした成績がない。

世界ランキングが上の大輔なのか、なぜか大崩れせずに安定した成績を残している織田君なのか、という争いになるはず。

なのに、なんで、小塚対大輔、みたいな語られ方がされるのか。

それは、織田君の選手生活を振り返ったとき、なかなかに「痛い」ことが多く(ジャンプ飛びすぎ、飲酒運転、オリンピックで靴ひも切れる、できちゃった婚)、年齢の割に落ち着き払っているうえ、スケーティングの評価が抜群に高い小塚君の方が、「世界に出して恥ずかしくない」感が漂っているからに他ならないからと思うのです(まあ、女子アナに引っかかっている時点で、実のところ、織田君と五十歩百歩ではないかと思うのですが)。

せめて、大輔が4位にとどまっていれば、大輔優勢だったと思うのです。しかし、さすがに5位では・・・。連盟、悩むだろうなあ。

聞くと、大輔の怪我、骨折一歩前のひどい打撲らしく、ふつうの選手なら棄権するくらいの状態だったというではありませんか。
しかし、そんな状態で、ジャンプの転倒は1度だけ、最後には、あの鬼気迫るステップを踏んだというのが、もうすでに驚異。連盟にはそこを買って欲しい。

ただ、大輔本人は・・・滑り終わった後の、あの泣き笑い、見た瞬間に、「これで終わった」と思ったことを感じさせたのでした(インタビューでも、それっぽいこと言ってましたよね)。

高橋大輔という人は、歴代の男子シングル選手の中で、最高峰に位置する人と、ハヤシは思っています。
彼は、常に「自分しかできないこと」を追求し、その結果、「他の誰もまねできない」世界を、常にリンクの上で表現してきました。

ヒップホップを滑ったのも、メジャーな選手の中では彼が初めてでした(はず)。
2年くらい前まで、男子シングルの世界は、ラテンブーム。いち早く、ピアソラやその他ラテンの曲を取り入れたのは、大輔でした。

マンボを踊ったのも、ブルースを踊ったのも、彼がほぼ初めて。
しかも、そのどれも、見事に「フィギュアスケート」に仕上げてきました。

そんな、様々なチャレンジのまさに集大成が、今シーズンのプログラムだったのです。

ショートの「バイオリンのためのソナチネ」では、慟哭や悲しみ、その先のかすかな希望というある意味激しい世界を表現し、フリーの「ビートルズメドレー」では、感謝の気持ちという優しい感情を表現する。
そんな対極の世界を完璧に演じ分けられるのは、世界の歴代男子スケーターの中で、高橋大輔をおいて他にいないと、ハヤシは思っているのであります。

できれば、オリンピックの舞台で、踊らせてあげたかった。
いや、踊らせてあげたい。そう思うのです。

だって、ソチオリンピックには、フィギュアの団体戦もあるんですぜ。精神的支柱がいなくては、話にならないではないですか。

しかし、本当にフィギュアの世界は過酷です。
多くの選手が20代前半で引退するのもわかります。

年をとると、今までできていたはずの技ができなくなる。
怪我が原因の場合もあるでしょう。
単純に加齢が原因の場合もあるでしょう。

でも、若い子と互角に渡り合うためには、それなりの水準の技が求められる。
練習で無理がかかり、思わぬ怪我につながる。
それも大きな大会を前にして。

これは、神様の引導、なのでしょうか。
だとすると、あまりにも突然です。

あともう1回だけ、夢を見させて欲しい。
そう願ってやまない、ハヤシなのでした。

*訂正*
「あの日の地獄絵図」の中で、田中刑事君はジュニアグランプリファイナル優勝したなどと書きましたが、ショートで首位にたったものの、フリーでは4回転ジャンプに失敗し、表彰台を逃したとのことでした。
訂正します。

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