2013年7月22日月曜日

中川政七商店とスターネット

まだNHKで参院選の報道をしています。残り議席はあと1。
そんななか、気合の入らないお題です。

最近、地方発の「こだわりのお店」に注目が集まっていますよね。
その最先端を行くというか、知名度が高いのが、タイトルにあげたふたつかなと思いまして。

林は、このふたつだと、圧倒的に奈良発の中川政七商店のユーザーです。
好きな商品、シーズンになったら買う商品が結構あるのです。

私が一番好きなのは、文香。布や紙でできたお香と言えばいいんでしょうか。
手紙の中に忍ばせたり、バッグやポーチの中に忍ばせて、ほのかな香りを楽しみます。
香りが、本当に「ほのか」なのです。
ポプリとかハーブとかの鼻にツンとつく匂いではなくて、和の優しい優しい香り。気持ちがほぐれます。
中川政七商店は、種類が豊富ですし、シーズン商品もあって、お店に行くと必ず手に取り、かなりな確率で買ってきてしまいます。

それから男物の五本指靴下。
これは、父の日や父の誕生日のプレゼントによくあげます。
五本指靴下の奇妙なフォルムに抵抗感を持っていた父も、中川政七商店のを履いてからは、その気持ちよさに気づき、ヘビーユーザーとなりました。生地もやわらかくて、肌あたり最高です。

あと、今の季節に良く買うのは、沖縄の海水から生成された自然塩を使った「塩飴の力」という飴。
これ、暑い季節は最高です。
汗かいた後にこれなめると、すごーくおいしく感じます。
汗かきのうちの父は、この飴の大ファンです。残念ながら札幌では手に入りにくいらしく、たまに私が送ってあげたり、帰省のお土産に持って行ったりしています。

そのほかにも、ポーチやしおりなどの文具類も充実している中川政七商店。和の小物はダサいという既成概念を覆した功績は、かなり大きいと個人的に思っています。
丸の内のKITTEのお店では、日本野鳥の会の長靴(一部でコアなファンがいます)も売っていて、遊び心満載。

数年前、修学旅行以来の奈良旅行に家族と行きました。
こんなに素敵で楽しい街だったのかと、思いました。
厳かな神社仏閣と粋な飲食店、昔ながらの葛屋さん、お漬物屋さんがミックスされていて、街の雰囲気も行きかう人も、あっけらかんと明るい感じ。
中川政七商店は、そんな奈良の雰囲気をとても醸し出している、本当に楽しいお店だと思います。

一方、益子発のスターネット。
実は、私の家は、スターネット東京店の比較的近くにあります。
数か月に一度覗きに行きます。1階が食料品と食器類。2階が衣類、と売り場が分かれているのですが、「いいものセレクトしておいてまっせ」という雰囲気が、かなり押しつけがましく濃厚に出ているものの、「結局何がしたいわけ?」と、目指しているところがいまいちわからん気持ち悪さを、いつも感じます。

特に衣類なんかは、最近のナチュラルブームに乗っかった天然素材のゆったり系であることはわかるのですが、それ以上にさしたる特徴なし。デザインが特に優れているとかいうのもなし。
置いておく意味を感じません(益子なら意味はあるのかもしれませんが)。

食品にしても、コーヒー豆やお茶、豆菓子などの乾物があるかと思えば、なんかたっかい卵とか置いていたりして、やはり、メインに何を置きたいのかがさっぱりわかりません(益子なら意味はあるのかもしれませんが)。

おそらく、アンテナ的に今の場所に店を開いて、この先、若干コンセプトを変えてどこか違うところに違う雰囲気で移転するつもりなんじゃないかと思うのですが、そうであれば、例えば、作家ものの雰囲気がいい食器と、乾物系やお茶、コーヒーなどの食品類をメインに絞るとかしたほうがいいような気がします。カフェなんぞを併設して。

場所柄の割に最近お客さんは入っているみたいですが、このままの状態では、物好きでその手のオタク的趣味な人しか、そのうち行かなくなるように思います。

あ。でも、この前買った干しイモは、すごーくおいしかったです。こういうものをできればおしゃれに置いてほしいものです。

中川政七商店とスターネット、目指すポジションが全然違うはずなので、本来比べてはいけないのかもしれませんが、肩ひじ張らずに楽しめるのは、圧倒的に中川政七商店です。
地方から来たからといって、「いいもの売ってるよ」「いいお店なんでっせ」と押しつけがましい雰囲気を出してはいけないのです。

だって、そんなことしたら、お店に入りにくいもの。
入った後も、どこか緊張しちゃって、気まずいもの。
お買い物を楽しめません。

人は、良いものが欲しいためだけにそういうお店に行くわけではなくて、置いてあるものに触れて、うきうきしたくて行くのです。

そこのところをわかっているお店づくりをしているかどうかで、お店の行く末は、結構変わるのかなあなんて思います。




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