2013年2月16日土曜日

解説がうまそうな選手を探せ!

月末から、ちょっと大きな裁判が入っていて、準備が本格化してきました。

どうも、林です。

今日も臨時の打ち合わせをして、その後自宅で準備…しながら、BSフジの四大陸選手権女子シングルSPを見てしまっていたのでした…よくよく好きだね、私も。

それにしても、八木沼、ほんとに解説下手だなあ。声がうるさい。
おまけに、「両足着氷」と言えばいいところを「ツーフット」、「加点がもらえる」と言えばいいところを「GOEがつく」と必ず言う。
専門家ぶらなくていいから!!日本人は、日本語使いましょう。

しかし、なぜかフジテレビは、メイン解説は必ず八木沼、なのだ。
NHKとテレ朝は、荒川静香だというのに。
荒川静香は、解説うまいと思います。まず、落ち着いています。なぜ転倒したのか、なぜ技の認定がダウングレードなのか、など説明が「簡にして要を得ている」のです。
声も耳障りでない、静かな声。実にNHK好み。
本田武も同じ理由で解説がうまい。こちらは、NHKとフジテレビ御用達。系譜としては、五十嵐文男の後継者というところでしょう。テレ朝は…なぜか佐野稔。この人、話は分かりやすいんだけど、えこひいきが過ぎるんだよねえ。アボット大好きを丸出ししすぎでしょう。

と現役スケート解説者の品評会は、ここまで。

スポーツ解説者には、1つの鉄則があります。
それは、「NO1選手は解説がうまくない。解説がうまいのは、選手時代にNO2、NO3だった人」ということです。

例えば、最近で一番わかりやすいところだと、マラソン解説。
増田明美が、もう鉄板でしょう。
女性マラソンや駅伝では、増田明美がほぼメイン解説。
選手時代は、確かに天才ともてはやされた時代もありましたが、結局オリンピックでは途中棄権。非常に若くしてマラソン界を引退しました。
しかし、解説者としては、世界陸上1万メートル銅メダリストの千葉ちゃんやシドニー金メダリスト、元世界記録保持者のQちゃんを差し置いて、マラソン解説女王の座にいまだ君臨し続けていて、ついには「マツコ有吉の怒り新党」で、「日本人が知っておくべき新三大増田明美の解説中のミニ情報」などと取り扱われる始末(あれ、連続でミニ情報だけ聞くと、マラソンそっちのけの人に見えすぎです)。

最近で気になったところだと、男子の体操でしょうか。
アテネの男子団体金のひとり、米田君の解説が、非常に分かりやすく丁寧でした。
一見チャラ男っぽくて、解説なんてできるのかと思っていたのですが、なかなかどうして。
個人メダル持ってる池谷なんて及びもかかりませんでした。森末慎二もしかり。
でもこの人、個人では確かメダルに届いていないクラスの選手だったはずです。

あと、シンクロでは、個人でメダルを取っている小谷美香子ではなく、確か田中京さんがしばらく解説をしていたはずです。この方も、お上手でした。

スケートに戻ると、日本人が「後にも先にも出てこない大天才選手」と信じてやまない伊藤みどりの解説は、聞くに堪えない。

要は、そうなのです。
真実は、伊藤みどりにあるのです。
選手としてNO1だった人、超人的に優れていた人というのは、解説ができないのです。

なぜか。
頭で考えて動いていないから。
体が勝手に動く、あるいは体にしみこませる。脳にしみこんでない。つまり、解説できる理論的土台が、選手時代におつむに蓄積されていないのです。
伊藤みどり以外では、Qちゃんなんて、典型的にそうでしょう。

そして、NO2、NO3に甘んじた人というのは、NO1が持っている天才的能力に追いつき追い越すために、自分に足りない部分は何かと、日夜頭をひねって考えているため、理論的蓄積ができる、おまけに物事を引いてみる癖も付く、そんなわけで、選手時代に解説者になるための必要条件が身についてしまうということなんではないかと…

NO1になった人でも、どん底を味わっている人は、どん底から這い上がるために頭をひねるので、同じことになります。
荒川静香なんて、長野で地獄を見た後、長い冬の時代を味わいましたからね。解説がうまくなるわけです。シニアデビューしてから、ぶっちぎりで常に金銀金銀みたいな戦いをしてきた伊藤みどり(注:フィギュアスケートに「規定」があった時代はかなり苦しみましたが)とは、全然違うのです。

で、そういう目線で現役のスポーツ選手を見ていくと…
まず、フィギュアスケート。
鈴木明子は、間違いなく解説がうまいと思う。落ち着き払っているし。
不安材料は、やはり怪我で挫折した太田由布奈を最近NHKが使っていること。
荒川静香の次の解説者として育てようとしているのでは…うまくても解説者の席を取るのが難しいかも。
むむ。ここでも苦労するのか、鈴木明子。

真央ちゃんは、解説は期待しないほうがいいでしょう。頭で考えて滑るタイプでないでしょうから。
男子で、本田武の後継者は、間違いなく小塚くん。説明の必要もありません。

そして…サッカー解説で現役選手で期待できるのは、ガンバの遠藤、でしょうねえ。あと吉田かな。
ついに引退した中山のゴンなんて、アニマル浜口サッカー版でしょうからねえ。何聞いても「気合いだ」とか、「ワ~ッといけ」とかしか言えなさそう。

女子レスリングでは、解説やらせたら一番うまいのは、伊調千春だと思います。馨もうまいだろう。
吉田沙保里は、声がにぎやかすぎる。それに動物的だし…。

解説の世代交代が一挙に加速するイベントはオリンピックだと思うし、NHKが使う解説がやっぱり業界NO1じゃないかと信じてやまないこの私。
冬季オリンピックは、ついに来年ですが、ちょっと世代的にまだ交代しそうにありません。
リオあたりには、私の頭に思い描かれている人が、バンバン出てくるのかなあと。
そういう楽しみも、実はオリンピックにはあったりするのです。




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