2013年1月30日水曜日

心の支えは岡本夏生。

昨日、個人的にめでたいことがありました。

前歯にようやっと差し歯が入ったのです。

昨年の9月のこと、名古屋出張中に前歯が折れました。
元々10代のころに神経を抜いていてすっかり弱くなっていたのですが、口の中で転がしていたキャンディがぶつかった拍子に、「バキッ」という折れた感満載の音が鳴り、歯がぐらぐらと不安定な状況に…
後で知ったのですが、歯肉に前歯の一部がついていただけで、もう一撃加われば、マスクして歩くしかない状態になるところだったのです。

出張から帰って焦って歯医者に行って、とりあえずボンドで仮止め。
その後、根だけ残して歯を抜いたのですが、周囲の歯も結構やばい状況だったため、4本もろとも抜いてブリッジにするか、差し歯にするかという話になりました。
が、歯医者の対応が優柔不断で、こりゃあかんと思い、その後歯医者を変更。
折れた歯1本を差し歯にすることに決定(ただし、変更前の歯医者のポカのせいですぐにだめになる可能性があるので、その時はブリッジにすると確認)。
で、やっと昨日めでたく歯が入ったのであります。

一応仮歯を入れてはいたものの、見た目は悪いし、強度もかなり落ちます(注:根が弱くなっているので、今もそうそう何でもかじれるわけでもない)。
で、サンドイッチもハンバーガーも天ぷらもとんかつもNG、おにぎりやゆで卵も手で割ってからお口の中へ、ウィンナーやリンゴも小さく切って食べる…という、なんともはや制限の多い食生活を送ってきました。

最近でこそ慣れてきて、工夫しながらいろんなものを食べられるようになりました。
が、初めのころはテンションが落ちていたこともあって、食べ物の多くをおかゆやスープ類に頼る、ほとんどジジババか赤ちゃんみたいな生活になっていたわけであります。

こんなストレス生活を慰めてくれたのが、岡本夏生でした。

この人、ほぼ私と同じ時期に、前歯の1本(確か左だったような)が折れて、ボンドで仮止めしていました。
それを知ったのは、TBSのサンデージャポン。
ある日の日曜日。遅い朝ご飯を食べながらサンデージャポンを見ていたところ、「みな実屋」のコーナーにグルメリポーターとして登場した岡本夏生が、「左の前歯が折れてボンドで止めているから、右の歯だけで食べるね」と、ラーメンかなんかを口の右側だけに挿入して、鬼のような形相で食していたわけです(こういう状況なのに、仕事キャンセルしないところが、岡本夏生なんだが。ま、それは今回は置いておきます)。
それを見て、「あ。そうなるそうなる!!」と心の中で、激しく同意した私。
実際、麺類は、肺活量さえあれば、結構強めにすすれたりして、必ずしも前歯で噛み切る必要がないことがその後分かったのですが、この場面を見たのは、前歯が折れて間もなくだったので、折れた心に、一輪の花が咲いたかのように思えたのです…

その後も、岡本夏生は、毎週のように「みな実屋」に登場。
「まだ、前歯がボンドで止まっているから、今日も右の前歯だけで食べるね」
と、東京駅でステーキ弁当を食べたり。
テロップには、「野獣食い」の文字。
「絶対そうなる!!」と、やたら感心しながら、私は、彼女の野獣食いを食い入るように見ていました。

あるときには、「ブリッジにするか、インプラントにするか悩んでいる」旨の発言もあり、折れた歯だけじゃなくて、この際、前歯を一斉お直しするつもりであることが判明。
ちょうど、自分が歯医者を変えて、1本のみ差し歯にすると治療方針が定まったあたりのことでした。
このときも、「どうやって治すか、悩むよね~」なんて、勝手に彼女に同情。
気が付くと、毎週日曜日、サンデージャポンを見る目的が、「夏生の歯はどうなった」になっていました。

ついこの間、キンタローなんかと一緒に駅弁を頬ばっていた夏生は、もはや野獣食いをしていなかったわけですが、彼女の歯、治ったんだろうか。
一見したところ、あんまり直した感がないんだけど…一足お先にとりあえず治療が終わった私は、心の底から、夏生の歯がきれいになってほしいと祈っていたりするのです…

差し歯になったとはいえ、もう、フランスパンなんかかじれないし、リンゴのかぶりつきもNG。
当然、珍味系を前歯で引きちぎるなんてもってのほかです。
なくして初めて気づくのです。
歯って、大事ねって。








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