2016年5月7日土曜日

札幌の街は、変わりゆく。

9日午前に東京に戻ります。

午後は雑用含めてお仕事がいくつか。
長期休み後のリハビリには、ちょうどいいかなというくらいの日程です。

10日ほどの休みの間、妹と買い物に出かけたり、友人と過ごしたりするために頻繁に街場に出かけていました。

なんだか急激に変わったなあ…と思いました。
普段出かけない界隈にも足を運んだりしたので、もしかするとずーっと札幌に住んでる人から見れば「今更?」みたいな話もあるのかもしれませんが。

特に変わったという印象を持ったのは、狸小路。

十年程前まで住んでいた限りの印象では、
「一般客・観光客向けは3丁目から5丁目。1丁目、2丁目、6丁目は地元の人向け、7丁目8丁目はマニア向け」
でしたが、今や、

「一般客・観光客向けは3丁目から6丁目、1丁目、2丁目、7丁目東半分までは地元の人向け、7丁目西半分と8丁目はおしゃれグルメスポット」
てな具合に変貌したかな、と。

特に6丁目。

中華系観光客向けのドラッグストア(しかもでかいよ)が3店舗。
札幌人にもなじみのあるチェーン店なんですが、外から見る限り、やたら白を基調とした店内で、大きなポップは中国語ばかり。流れてるアナウンスが漏れ聞こえていて、やはり中国語。
「日本人に用はねえ」みたいな雰囲気が漂っていて、中には入れずじまい(うーん、小心者)。
見たところ、日本人の客らしき姿は、ほぼなし。

確かに日本のドラッグストアは中華系のお客には人気あると思うけど、こんな「中国人だけしか来ない店」に連れてこられて(注:御一行様で添乗員に連れられてきてましたから、みんな)、うれしいのかなあ…となんとなく疑問に思うのでした。

で、その目と鼻の先にあるといっても過言でない7丁目、8丁目になると、中華系観光客の姿は、打って変わって皆無になるのでした。

7丁目って、とたんにアーケードがぼろくなり、昔は、すごい古いクラシック喫茶とか中古レコード店とか、額縁屋さんとか、絶対知ってる人しか来ない店ばかりだった。
その後、シンガポール料理屋さんとか焼肉屋さんとかラーメン屋さんとかができ始めて、何年か前からは男性向けのセレクトショップなんかがぽつぽつでき始めました。

それが…
もう7丁目の西半分は、肉肉肉。ジビエブームに乗っかったオサレな肉料理屋が何件もできていて、おまけにイタリア料理屋や酒まで飲めるジェラート屋ができている。

8丁目は、さらに「通なグルメさんカモン」みたいな料理屋が増えていました。

昔は、とってつけたみたいにぽつんと立っていた老舗カフェの「FAB CAFE」。
そのビルの2階には何年か前に古道具屋ができ(5月末に閉店予定らしい)、3階には閉鎖的な美容院ができ、4階にはとっても素敵な小料理とお酒のお店ができていました(昨日はここで飲んだのさ。GRISというお店。お食事ブログでご確認ください)。

FAB CAFEの隣にあったインドネシア料理屋のフータンは姿を消して、おしゃれハンバーグ屋になっていました。
そして、FAB CAFEの店内も、よりナチュラル志向が高い作りに変貌していた(外から見る限り)。

狸小路8丁目というのは、アーケードもなくて、私が札幌に住んでいたころはさびれた界隈でした。
だから、大家さんが安い店賃で、ビルを使わせるようになって、結果、新興の飲食店が増えていったんだろうなと思います。

そのあたりの事情というのは、昨今のイーストトーキョーとおそらく似ていて、全く悪いことじゃない。
ハヤシの住んでる近くも、東京のここじゃなきゃ、こんな店出せないよなという飲食店、いくつかあるしね。

で、まあ、これ自体は悪いことではないと思うんですが、同時にハヤシが好きだった札幌の良さがちょっとずつなくなっていくような気がして嫌だなあという気もしているわけです。

札幌って、そこそこの都市部であるにもかかわらず、年寄りも若い人も男女もお一人様も「住み分け」されてない街でした。
例えば、スタバで、70代のおばちゃんがレジで「ブレンドちょうだい」とか平気で頼んじゃって、住宅街の喫茶店みたいになってたとりか。

あんなねえ、8丁目のお店なんて、小金持った30代40代しか行けませんて。
6丁目なんて、映画館のシアターキノ以外は、下手すると日本人行かなくなっちゃうよ。

ちょっと堅いこと言うと、過度の住み分けは、色んな層の相互理解を失わせて、お互いにお互いを排除する方向に行っちゃうと思うんですよね。
札幌というか北海道は、いろんな場所からいろんな物捨てて集まってきた場所で(先住民の皆さんには多大なるご迷惑をおかけしたことはいうまでもないが)、お互いの事情に踏み込まない一方で、排除しないよさを持っていた…少なくともハヤシは、そういう札幌人としての誇りみたいなもんは持って生きてきたつもり、なんであります。

それがなくなっちゃうのは…いやだなあ(なんか、話が自分でも想像してなかったまじめな方向に来てしまってるぞ、やば)。

まあ、でも昨日のジェラート屋では、若い女の子たちがカシマシ40代おばさん3人組に席譲ってくれたりしたし、60代のおじさんがアイス食べに入ってきたりしたし、あんまり心配することないのかな。

でもま、このさき札幌がどうなるのか、観察しないとな。
たびたび帰ってきて。

追伸
ツイッターに続いて、インスタグラムも始めました。
この連休、色々色々考えて、ハヤシは「林ティアラ」を極めてみることにしました。
てなわけで、紆余曲折あると思いますが、今後ともハヤシ(独り言だが)をよろしく~。



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