2017年2月20日月曜日

こら!!宇野くん!!

男子シングル、ルマンドゆずるの猛追むなしく、優勝はアメリカの化け物級の17歳、ネイサンが持っていってしまいました。

まあ、ルマンドとネイサンの差は、ミス1つ2つだけです。
つまり、ルマンドがノーミスの完ぺきな演技さえすれば、まだ、ルマンドの方が上、ということになりましょう。

ルマンドが好きではないハヤシですが、ネイサンの出現によって、彼、天狗のままでいることもできず、人柄も含めて、強くていい選手になっていくのかもしれないなどと、やや上から目線の感想を持ったのでした。

いけないのは、宇野君です。
おばさん、怒ります。

4回転は初挑戦のループも含めて、きちんと飛べてました。
しかし、彼の得点源はここだけではないのです。
むしろ、4回転を何本も飛べる選手が何人も出てきているこのご時世、4回転とほぼ同レベルの点を稼ぎ出せるアクセルジャンプをきちんと飛べることがかなり大事。
特に、ネイサンはトリプルアクセルが苦手です(たぶんループも苦手だと思います。4回転だけでなく、3回転でもループを飛んでいないので)。ネイサン対策としても、トリプルアクセルを決めることはかなり大事。

宇野君は、フリーでトリプルアクセルから始まる連続ジャンプを2本入れています。
1つは、2連続ジャンプでもう1つは3連続。そして3連続の方は、いまのところ、世界で宇野君しかできない組み合わせ(トリプルアクセル-シングルループ-トリプルフリップ)で、かなり難しいもの。4回転並みの点数を叩き出せる高得点ジャンプなのです。

宇野君は、どちらのジャンプも単発になってしまいました。
ルール上、単発の同じジャンプの繰り返しは2本目が30パーセント減点。
要するに、連続ジャンプ分の点数が入らなかっただけでなく、2本目は7割の点しか入らず、かつ転倒の減点もくらうという大損をしているわけです。たぶん15点から20点くらい損しているはず。

そう、加点が付かなくてもこの2つがちゃんと跳べてれば、優勝できた可能性だってあったのです。

悔しがって然るべき。

なのに、終わった後、一瞬顔を覆っただけで、彼は微笑んでいた。
キス&クライでも、樋口コーチと一緒に笑ってた。
満足気な顔をしていた。

駄目でしょう、それじゃ。
きっと4回転ループを決めるという目標は達せたからだったのではないかと思う。
3回転で失敗した理由もわかったからなんだと思う。

でも、おばさんは思ったね。
ルマンドとの差はここだ、と。

ルマンドは、今回決して本調子ではなかったと思うのです。
顔色いつもより悪かったし、ショートでは動きが悪かったし。

しかし、今日の集中力はすごかった。
初めて彼の演技から「気迫」というものを感じました(いや、あのトトロっぽい曲、実はいいプログラムなんだな、とちょっと思った)。
テレビ画面を通じても伝わってくるくらいだから、そりゃもうすごい集中力と気迫だったのだと思います。

そして、ルマンドは、4回転サルコーからの連続ジャンプに失敗した後の2本のジャンプを4回転トゥループからの連続ジャンプとトリプルアクセルからの連続ジャンプに急きょ変えて、リカバリシーしたのです。
それで、トータル300点越えを果たしたのです。
結果としてネイサンに負けはしたけど、できることがないか、とぎりぎりのところで考えて、それをやってのけたのです(しかも終わった後、ルール上まずいことしてないか考えていた)。

宇野君は3連続ジャンプに失敗した後もう1本サルコーが残っていました。
全日本の時は、あれにトゥループをつけたよね。
しかし、今日はそれすらしなかったんだよ。

ルマンドもネイサンも勝負である以上勝ちに行こうとしている。
宇野君は違う。自分の目標さえ達すればいいというのが基本的な思考。

でもそれじゃ、競技としてやってる意味ないんじゃないの?

今日のあの笑顔を見て、宇野くん、甘やかされているんじゃないか、自分を甘やかしているんじゃないか、自己満足の世界にいるんじゃないかと、ちょっと不安になりました。

独自の世界を花開かせるためには、ぎりぎりのところで何ができるか、頂点の戦いのところで考えて動かないとあかんのですよ。

こんなことが続いていくと、宇野君から心が離れて行くかも知らんな、ハヤシ。

あ、最後になりましたが、ジェイ子が6位に入ってよかったです。
そう、4回転がなかなか飛べないジェイ子だって、自分にできるぎりぎりのことをやっている。4回転がなくて、このメンバーで6位に入っているこの現実も、宇野君は頭の中におかんといけないのです!!

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