2017年2月26日日曜日

神々たちの闘い:冬季アジア大会フィギュアスケート男子シングル。

メシのブログには書きましたが、24,26と冬季アジア大会フィギュアスケート男子シングルを観戦していました。

滅多に見られないアジア各国のフィギュアスケーターから、宇野昌磨くん、無良くん、金ちゃん、ハンヤンといったお馴染みのスター選手までが一堂に会する貴重な機会、さて、どんなことになりますやら、と期待に胸膨らませて観戦しました。

もうね。最初から最後まで感激しっぱなし。よく泣かなかったな、涙腺緩んだ程度でよく我慢したな、と自分で自分を褒めたいくらいです。

ショートプログラムもフリースケーティングも一番滑走だったインドの選手は、比喩じゃなしにハエがとまれる程度のスピードしか出せません。
ジャンプは一回転か二回転がせいぜい。
でも、一度も転ばずに滑り終えました。

マレーシアから来た選手は、かなり古いソウルミュージックに乗せて、軽やかに踊っていきます。
最後はスタンディングオベーション。会場を一体にしてくれました。

みんな遠いところから来てくれて、こんな寒いところで一生懸命滑っているんだなあ。
滅多に大会なんて出られない子もいて、今日はホントに晴れの舞台なんだなあ、と思うと胸が詰まりました。

胸が詰まったのは、下位の選手ばかりではありません。
最終グループのメンバーが、もう、世界選手権でお馴染みの超豪華メンバーで、ハヤシ、ショートプログラムの六分間練習なんて、夢見てるのかと思うくらい幸せでした。

あらゆる意味で、それ以前のグループとは違う選ばれし人びと、違う星から来たかのような人びとです。
スピードがとんでもない。体感は三倍速。
スタイルが恐ろしくいい。みんな凄い絞れてます。宇野くんなんて手足短いとか言われるけど、とんでもない。体も大きく見えるし、小柄にしてまとまった体型です。
ネットでダサカワと評判の金ちゃんですが、実際見ると、ダサくないです。
手足は長いわ、細いわ、お肌綺麗だわで、もう、男子として?十分すぎます。

その昔付き合っていた元雀士の若干肝臓を患っていた男が、ランビエールとか大輔とかジュベールを見て、男子スケートはイケメン大集合やな、と呟いた時は、そうかあ?とか思ってたけど、確かにそうだと今日確信しました。

そして、滑りも最終グループは段違い。
まあ、ジャンプがうまくいかない選手もいましたが、やっぱりねぇ、音の取り方の卓越さか、背中のラインの美しさとかは、世界で名をなす人とそうでない人の差はでかいったらないのです。

で、宇野くん、開催国が日本じゃなかったら、たぶん金ちゃんに負けてた演技だと思うけど、本人も話していたとおり、今日のフリーは、悪いなりに攻めていったのが見えて、すごく良かったです。
ここ数試合おざなりに見えた踊りの部分も、表現しようという意欲が前に出ていて、迫力を感じました。
今日勝てたのは、その差かなあ、なんて思います。

今回はISUのランキングに反映されない大会でした。
でも、トップ選手含め、だーれも手なんて抜いてない。闘う本人たちには、そんなもん関係ない。リンクにあがりゃ、いつでもガチンコさ、という、プロレスラーのようなアスリート魂を垣間見ることができた。プロレスラーはリングだけどね…

デニスが一番色っぽくていいオトコだったとか、ミーシャの滑りがため息ものだったとか、フィリピンのマルチネスのビールマンスピンが女子並みの背中のカーブで超絶美しいとか、韓国のキムジンソくんはスタイルがかなり残念だけど爽やかで好青年で、今日の『雨に唄えば』は合っていたぞとか、色々語ろうと思えば、まだまだ出てきます。

が、最後に一言。
二日間、スケートを見せてくれた選手の皆さん、ありがとう。
美味しいもの食べて、帰って下さい。

やっぱり、たまに美しいものを見ると、心が洗われますな。
さ、明日からまた人の終末処理のお仕事だぜ。


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