2017年1月28日土曜日

帰ってきたコストナー。

この季節、全米選手権や欧州選手権など、フィギュアスケートは各国、地域のチャンピオンシップが目白押しです。

全米選手権では、ゴールドが女子シングルまさかの6位で四大陸選手権も世界選手権も出られないありさま。どうやら彼女はコーチとの関係もよくなかったようで、メンタルに影響が出ていたかもしれません(今シーズングランプリシリーズもいまいちだったしね)。

男子の方は、ネイサン・チェンが、SPもFSも4回転をバンバン飛びまくってほぼノーミスの318点越え。誰も追随できないぶっちぎりの点で優勝したのでした。

こりゃ、ネイサンは見とかなあかんだろう、と思い、本日やっとyoutubeで見ました。

さすがにあれだけ飛べば、技術点121点は順当だろうなあ、フリースケーティング。
演技構成点90点台というのがなかなかにアンバランスで笑いましたが(これだって相当高い得点のはずなのに…)。

やはり、大技に集中するとつなぎの技なんかがどうしても荒くなってしまうのだな、と改めて思いました。
全日本やスターズオンアイスの宇野君もそうだったけど(それ考えると、ルマンドゆずるは好き嫌いは別として、大技もある程度きっちり決めて点数稼ぎのつなぎの技もきっちり入れるんだから、やはりすごいんだよな、となんとなく感心してしまう)。

ネイサンは、元々スケーティング技術が優れた、どちらかというと演技構成点で稼ぐタイプの選手だったそうで(ジュニアのころはあまり知らないが、確かに今シーズン最初のころの演技を観れば、それはうなずけます)、そうするとシニア1年目のこの変貌は、ちょっとスケート関係者もびっくらこくくらいの凄まじさ、なんではないかと思うわけで。

個人的には、ネイサンに関して思うことは2つ。
前にも書いたけど、もう少し4回転を飛ぶ回数は押さえて、外れのない演技構成の部分を磨いていった方が、後々点の取りこぼしが少ない選手になれるのではないか。
あと、最近にしては珍しくパワーで飛んでくタイプなんで、迫力はあるけど、ジャンプが重い。伊藤みどりとか、男子だとストイコとかジュベールを思い出します。
そうすると、調子の波がやたらめったら大きくなるんだよなあ…ジャンプ1個ダメになったがためにすべての演技がダメになるという悪循環に陥りがちになるのではないかと、心配です。

ネイサンは、面構えやたたずまいが好きな選手なので、息長く頑張ってほしい。

さて、コストナーです。

先日、欧州選手権で本格復帰と聞いておりました。
本日、ヤフーニュースで銅メダルを取ったと知りました(メドちゃんが、連続ジャンプの回数違反をしたにもかかわらず、ついに世界最高得点を出して優勝というとんでもない結末)。
うれしくて、こちらも本日youtubeでチェック。

体つきがソチのころよりは、ややふっくらした感じ。
アップになったお顔を見ると、やはり多少年を取ったなあと。

しかし、演技自体は、芸術性が高く、ノーミスの、それはそれは優美で素晴らしいものでした。
ジャンプの難易度は結構落としていて、「できることを確実にこなして」プログラム全体を滑りきる
という戦略でのスケーティングでした。
曲もとても個性的で、いつもながら、「うーん、これはコストナーしか踊れないよなあ」という選曲でした。

感動しましたねえ。29歳でしょう、彼女。
競技の世界に戻ってきて、近年レベルが落ちているとは言われているものの、欧州選手権で銅メダルですもの。しかも、ロシア勢がズン抜けていて、ここ数年上位を独占してきたなか、3年ぶりの復帰で、です。
さらに言えば、一緒に表彰台に上ったのはティーンの女の子たち。

若いころ、大きな大会でジャンプが安定せず、期待された結果を残してこれなかった彼女とは思えない堂々としたスケーティングでした。

見ていて思ったのは、「自分が今できること」に対して過不足のない自信を持っているんだな、ということでした。
「自分が今できること」を確実にやっていけば、若い子がどれだけの技術を繰り出そうと、ルールがどんな風に変わっても、結果はついてくるという落ち着きを、彼女のたたずまいから感じました。

決して振り回されることのない「ゆるぎないもの」を自分の中に獲得した、とでもいえばいいんでしょうか。
29歳の貫禄は、世界最高記録を出したメドちゃんの輝きにも引けを取らんだろうと思えたのです。

で、そうなるとどうしても頭をよぎるのが、真央ちゃんのことなんだよな。

彼女、きっとコストナーと対極のところにいるんでしょう。
「自分が今できること」に対する自信が、まったくない。
トリプルアクセルの呪縛がそうさせているのだとしたら、それは真央ちゃんだけの問題ではなく、真央ちゃんに「トリプルアクセル」を期待していた、日本のフィギュアファンの責任も大きいのかもしれない、とさえ思うのですが。

とはいえ、ある程度スポーツを見ている人間であれば、ほとんどのスポーツには「年齢に見合った戦い方」というものがあることがわかります。
特にフィギュアスケートは、そういう色合いが濃いスポーツではないかと思うのです。
芸術と運動性が複雑に絡み合った、「ほんとにこれスポーツなのか?」というフィギュアスケートという競技は、内面からにじみ出る人間性で勝負できる部分も大きいのです。

やる以上は最高レベルのものを目指したいというのは、真央ちゃんがスケートを続けるうえでのゆるぎないポリシーなんだとは思うんだけど、トリプルアクセルやエイトトリプルを捨てた26歳、27歳の真央ちゃんに何が残るのか、ということも、すごく興味があるし、フィギュアファンであれば見てみたいところではあるんだよな。

コストナーの欧州選手権の演技が、苦しむ真央ちゃんに、今までと違う戦い方があるのかもしれないという思いを芽生えさせることができたらいいのにな、と、おばさんは、なんとなくそんなことを思ったのでした。

2017年1月23日月曜日

UNIQLOライトダウンが変えてくれたコートの常識。

うぅっ、日曜深夜になってしまいました。
明日は苦手な早起きデーなのですが。

インスタではご披露しましたが、最近、UNIQLOのライトダウンを2着買いました。

1着目は、スターズオンアイス観覧のため、リンク内で冷えないようにするための防寒着として。
着ぶくれしないようにショート丈のMサイズを選びました。

これがめちゃくちゃあったかい!

で、ふと思ったのです。

最近、重たいコートが堪えるようになりました。
仕事の道具をリュックに詰めて出かける毎日、コートが笠張る感じだと、荷物の出し入れも疲れます。

冬もできるだけ軽いものを着て過ごしたい。

薄手のコートの中に、ライトダウンぬに長いのをライナー代わりに着ればいいんじゃない?

で、早速買いました。
セールで1000円お安くなってました。
こちらは、中に仕事着を着用するため、袖幅をある程度取る必要があって、Lサイズを購入。

長めのコートが多いので、自宅で着てみたところ、ライナーとしてちょうど良い丈感なのでした。

さらにピンときました。

中にダウン着るほどじゃないけど、薄いコート一枚じゃちょっと、というときは、薄いのを2枚重ねたらいいんじゃない?

ギャルソンで数年前に買ったコートで、前の合わせのところのデザインが変わっているのがありました。
インに着て見せてもいいし、逆にインに別なコートを着てインのコートの襟を見せても良さそう。

で、手持ちのコートをあれこれ重ねてみたら、想像以上に良い感じ。
コートたくさん持ってるみたいに見えるし。

しかも、分厚いコートを着るより、体もラクです。

そんなわけで、最近のハヤシは、インナーダウンとコートの重ね着がマイブームです。

なんか貧乏な人っぽいかな、とも思えますが、そこは気合とコーディネートでカバーしようと。

実際、コート重ね着のおしゃれ術というのはあるそうで、日によって気温差がある東京の冬には、持ってこいな術のような気がします。

お陰様で冬の後半戦、楽しく乗り切れそうです。

2017年1月15日日曜日

アボットと柴田嶺くんにぐっときた:スターズオンアイス観覧記

昨日は、横浜アリーナにスターズオンアイスを観に行きました。

フィギュアが好き好きとか言ってる割に、生フィギュアを見たのは過去1回だけ。以前にもこのブログで触れたことがありますが、トリノシーズンに帯広でやっていたインカレを観に行っのです(その時は織田信成が目当てでした)。
アイスショーを見るのは初めてでした。

なんというか、宇野昌磨君の演技に魅せられている今日この頃、生昌磨を観てこようかと、まずは手近なところで、横浜アリーナで行われたスターズオンアイスに出向いて行ったのです。

横浜のスターズオンアイスは13日から本日15日までの3日間開催。
昨日14日は、夜の部がありました(ハヤシが見たのは昼の方)。昼の部の方は、ジュニア選手もでておりましたが、夜の方はシニアの方々だけだったようです。

さて、スターズオンアイスは、出演者が五月雨式に決まっていくという特徴があります。
ハヤシは昨年の全日本選手権終了直後の第4弾出演者発表までしか押さえておりませんでした。
が、その後も出演者がポロポロと決まっていったようでした。

知らなかったのですが、アメリカのジェレミー・アボットが出演したのです。
そう、アボット。
極めて高いスケーティングスキルと表現力を持ちながら、ジャンプが安定せず、大一番で力を発揮できなかったあの人。
グランプリファイナルで金メダルを取ったことはありますが、大きなタイトルとはほとんど縁がない悲しい実力者、です。

アボットは、スケートに対するひたむきな姿勢が画面を通してもひしひしと伝わってきて、割と好きな選手でした。
どうやら引退はまだしていないようですが、ここ2シーズンばかりは見ていなかったので、さてどうしたのか、と思っていたところ、リンク上の電光掲示板にアボットの名前を発見したのです。

最初は、ジェフリー・バトルらとともに短いスケーティングを披露して、休憩後の第2部で、ソロで登場しました。
曲は、サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」。
抒情的な、だけど情熱的な曲に乗せて、美しいスケーティングを重ねていきます。

その姿は、アボットがスケートが好きであることをひしひしと感じさせるもので、なんとなく勝手に「明日に架ける橋」に彼は何か自分の思いを込めているのかなあなどと考えてしまい、思わず涙腺が緩んでしまったのでした。

ああ、今日はこの二人を見ただけでも、高い金払った甲斐があったわ.…そう思いました。

そう、ひとりではなく、ふたり。
そのもう一人が、タイトルにもある柴田嶺くんです。
インスタのお友達の方は、昨日、パンフの写真を上げたのでご覧になったと思いますが、もう今の時代、スケートファンのなかでも、彼を記憶している人は少ないのではないかと思います。

世代的には織田信成君と同じくらいで、実は、ハヤシが今までに見た唯一の競技会、帯広のインカレでは、信成君に次いで2位位だったのが彼でした。
これでわかると思いますが、元々は男子シングルの選手だった人です。

柴田君は北海道出身(確か釧路だったんじゃないかな)で、なかなかのイケメンさんだったせいで、選手としたバリバリやっていたころは、かなりアイドルっぽい扱いをされていたようでした。
そのころの男子選手にしては珍しくビールマンポジションをとることができて、全日本選手権にも何度か出場しました。
が、シニアに上がってからは国際大会からは遠ざかって早々に引退した方でした。

引退後、プロスケーターをやっていたのは知っていたんですよね。
以前、TBSの番組でお天気お姉さんが、赤坂サカスかなんかの特設リンクで付け焼刃のフィギュアスケートを披露したときに、そばでお相手をしていたのが柴田君だったのです。
ああ、柴田君、プロでやってるんだと、そんな風に思っていました。
何年か前のことです。

しかし、プロスケーターとはいえ、食ってける人は、選手時代に素晴らしい成績を収めた人くらい。正直なところ、柴田君くらいの選手ではきつかろう、そんな風に思っていました。

つい最近、柴田君が現役復帰して、あの高橋成美さんとペアを組んだことを知りました。
もうびっくりしました。
だって、柴田君29歳だというではないですか。
男子選手は女子と違って?選手の高齢化が進んではいるけれど、さすがに現役を退いてから5年も6年も経って29歳で復帰なんて、ほぼほぼ前例がないんじゃないかと(プル様は一応引退はしてないしね)。

しかも、相手は、世界選手権でメダリストになったことがある高橋成美さん。

すごい覚悟だよなあ、でも、本当にスケートが好きなんだなあと思ったものでした。

まだペアを組んで間もないようで、全日本選手権は4位だったそうですが、少しでも経験を積もうということなんでしょうか。スターズオンアイスに出演したのです。

電光掲示板に名前が出たときは、短く「あっ」って、叫んじゃったもんね。

正直なところ、成美さんとはまだ息が合いきっていないようで、スピンなどがシンクロしきれていなかったのですが、それでも、やはり「ぐっ」と来たのでした。

あのとき、信成の一段下に立っていた、眉毛が細いちょいとチャラい感じの男の子。
あの男の子が、おそらくは厳しい生活の中スケートを続け、プロからまた競技の世界に戻ってきて、数々のスターに交じって滑っているなんて…

応援したいなあ、と思いました。

さて、肝心なお目当ての宇野君は、エキジビジョンナンバーの「バラ色の人生」をやっていました(なお、宮原知子ちゃんは、ショートプログラムのナンバーをやっていました)。
この日も、習得間近という4回転ループに挑んで転倒していました。

これ自体は別にいいんだけど、なんというか、ちょっとお疲れモードなのか何かわからないのですが、演技に迫力や華がないのが気になりました。

昨日ショーを見て、テレビと実物では全然違うなあ(かなり照明に凝っているので、競技会の印象はまた違うと思うのですが)とは思ったのですが、それにしても、テレビを観ている時に伝わってくる、匂い立つような「内側からの表現」が、全然伝わってこない。

席が遠かったのは関係ないと思うんですよね。
遠くても、アボットや荒川さん、デイビス&ホワイト、鈴木のあっこちゃんなんかは、ぐんぐん胸に迫る感じがあったから。

これは、勝手な思い込みかもしれないんだけど、ジャンプにばかり気が行ってしまって、持ち味の表現力が発揮できなくなっているんじゃないのかな、宇野君。
全日本の時もそうだったけど…

ネットでは、宇野君が今期の後半の試合には4回転ループを入れていきたいと語っているニュースが流れていて、アンチ宇野みたいな人々は、「今期はどの試合でも満足に4回転飛べていないくせに、何を言っとるか」という趣旨の批判を結構繰り広げています。

ハヤシは、4回転ループに挑戦すること自体は別に周りがどうこう言うことではないだろうと思うんですよね。
どのタイミングで何をやるかは、選手がコーチらと相談して決めることだろうし、来年はオリンピックシーズンだから、新しいことはやりにくい(ほら、試験の直前は復習が大事というでしょう。それと同じなんですよ、きっと)。
で、おそらくオリンピックの男子シングルは4回転の戦いになるだろうから、今シーズンの間の3つ目を習得しておきたい、というのは十分ありだと思うから。

ただ、宇野君の場合、演技構成点が年齢の割に高いのが持ち味で、この点数って「かたい」得点源になりうるわけです。まだ、採れてないポイントもあるみたいだし。
それに、いま飛べている4回転も加点幅が少ない。

そう考えると3つ目を覚えるのはいいとして、既に飛べている4回転の加点幅を増やす努力とか、今できることをさらに確実にしていくことについては、どう考えているのかなあというのは、ちょっと気になるところではあるのです。

山田門下にありがちなルッツのエッジ違反もたびたび取られているみたいだし…

まあ、長いシーズンのことなので、いろいろと試してみた結果浮き沈みが生じることはなんぼでもあるのだとは思うのですが、ちょっとねえ、全日本の時に感じた「振付が雑」「沸き立つような雰囲気が感じられない」が続いている感じなのが気になります。

なお、深夜のテレビニュースで、昨日の夜の部の公演では、今年のショートをやり、4回転ループの着氷したとのことでしたが…あれは、間違いなく回転不足…YouTubeで演技全体も見ましたが、他のジャンプもステップアウトしていたし、踊りも緩慢だったんだよなあ…

2月以降の後半戦に向けて、持ち直してもらいたいと願うのでした。

さはさりなん、行ってよかったです、スターズオンアイス。
アイスショーのイメージが変わりました。
往年の選手も含めてすごい人が続々出てきて、次々演目を披露していくので、製氷休憩以外に気が抜ける時間がほとんどない。
しかもみんな本気の滑りだし。

家に帰ってきたらぐったり疲れて、1時間くらい爆睡したほどでした。
心地よい疲労でした。

あ、信成君、刑事君、宇野君、宮原さんの恋ダンスも見ましたよ。
信成君がやたらノリノリでした。
星野源の「恋」がいい歌なんだということもやっとわかった(で、iTunesで買った)。
けど、演目としては、いらなかったな。

というわけで、次回のスケート観戦は、冬季アジア大会in札幌なのでした。
当然レポートします!!



2017年1月9日月曜日

代官山というところ

本日は、午前にちょっとしたお仕事があり、その後ぷらっとお散歩に行こうか…と、とりあえず恵比寿方面に向かいました。

恵比寿南…つまり代官山とは反対方向の坂道あたりのお店を買うでもなく覗いた後、大きな通りに戻ってカフェで休憩(メシブログでアップしますが、人生最高にうまいコーヒーを飲ませてもらいました)。
ブレイクしながら、東京ミッドタウンに行くか久しぶりに代官山をうろつくか考え、代官山に行くことにしました。

数か月前に仕事でワンポイントで行ったことはありますが、私的にお買い物目的で行ったのは、初めて東京暮らしをしていたころか…名古屋に引っ越した後、妹と買い物に来た時のどちらか、いずれにせよ、とんでもなく前のことです。

恵比寿方面から、こっちが代官山だろうとあたりをつけて適当に歩いていくと、人通りからして代官山臭がするあたりに出ました。

代官山にも来てみたい店はいくつかありました。
そのひとつが、GODという店。
札幌で、葉山のサンシャインクラウドの太いチノパンを買ったのですが(今日もそれを履いていた)、このお店、サンシャインクラウドを扱っていたのです。
そのチノパン、履きやすくて気に入っていたので、コーデュロイとかウールとか、違う素材のが売ってないかなあ、となんとなくそんなことが気になっていました。

で、歩いている最中に偶然発見。
店は案外大きくなく、のぞいてみると、なんとdosaのお洋服なんかも売っています。
残念ながらお目当てのものはなく(別な色のチノならありましたが)、お店を早々と去ることになったのであります…

その後もあてどなくプラプラ。
昔、妹と来たときは、アーツ&サイエンスとアッシュ・ペー・フランス目当てだったのですが、自分の記憶をたどってみるに、駅に近い「ザ 代官山」のあたりは、かなり風景が変わりましたね。
代官山と言えば、味のある、知る人ぞ知る、みたいなお店が並ぶ地域という印象でしたが、恵比寿や渋谷から上ってくる小さな道以外のところは、もうほぼほぼ、有名なファッションブランドばっかり。
それが「味ある風」の路面店を構えているだけ(こういう言い方もどうかとは思うが)の街並みになっていました。

カフェなんかも、ことごとくおしゃれ風味なたたずまい。雑貨や食器、ちょっとしたお洋服にフードもあるというお店ものぞいてみたのですが、こちらも「ザ 代官山風味」にしてはいるものの、「あ、これ東京駅の地下の店にもあった」、「あ、これは札幌駅のステラプレイスの地下に売っていた自然派コスメ」という具合のセレクトだったりするわけです。

まあ、要はディスプレイのセンスによって訪れる人の購買意欲を刺激しようという狙いなんだとは思うのですが、やたら目利きのいい妹を持ってしまった、かつ世の中を斜めに見て生きていた五十路まぎわのおばさんからすると、「わざわざここまで来て買う必要もないなあ」という感動のなさ。

ただ、ここまで何でもそろっていると、このあたりに住んでいる人というのは、わざわざ新宿や表参道まで出ていく意欲はないかもしれない。
なんというか、代官山好きと中目黒好きって(重複しているかも知らんが、代官山好きの方が層が若いする気がする)、その何割かは、「代官山で何かしている自分」、「中目黒で何かしている自分」が好きで、表参道テイストとか青山テイストとか別に求めていないように思えるのですよ。

ワタシなんざ、もう東京で買い物するなら、表参道の数店と新宿伊勢丹で足ります(デパートとしていくなら大丸が便利)って域に達してしまっていて、おしゃれ地域に対する憧れなんてないもんなあ。

地域で好きをあえて挙げるなら、自分の生息地に近い、馬喰町、人形町が一番居心地いいですよ。ひそかなブームの蔵前は目と鼻の先ですが、なかなか足が向きません。

しかし、人混み激しい原宿や渋谷、新宿などに比べれば、代官山は、いまだ開放的で散歩するにはちょうどいいかもしれません。
ウォーキングがてらのいい店探しに、また気が向いたら行ってみましょ。
いつのことになるやらわかりませぬが。

2017年1月3日火曜日

洋服の趣味がだんだんマニアになっていく件について。

あけましておめでとうございます。
皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

明日からお仕事という人も多いと思いますが、ハヤシは、もう一日ゆっくりしてから東京に戻ります。
うー、ダメ人間。

そのダメ人間ぶりをいかんなく発揮したのが、年明けのお買い物です。

昨日は、札幌は冬物セールの始まりということもあり(注:プレセールは12月の下旬に結構やっていたらしいが)、我が妹とともに、お買い物に出かけました。例年通りの行動です。

まず向かったのは駅直結大丸のコムデギャルソン。
珍しくこの日からセールをやっていたのであります。

が、最近のギャルソンセールの中では、ありえないほどの品物の薄さ。
早々に札幌駅前から撤収し、大通り近辺に戻ってきました。

丸井今井と札幌三越は伊勢丹グループのため2日はお休みでした。そこで、帰省した際にはいつも概ね立ち寄っているセレクトショップ、nouer、arch heritage、そしてheritageの姉妹店であるヴィンテージショップjanreに向かいました。

そこで、まあ価格的には爆買いしてしまったのですが、特筆すべきは、セール品が一個もなかったということです。

nouerでは昨日インスタにアップしたリュックと刺し子のストールを買いました。
heritageでは、khadi. and coのウールワンピ、janreでは1900年代のフランスのヴィンテージのブラウスを買ってしまいました。
お洋服マニアの人が見てくだされば、「うん、こりゃなかなかセールにはならないよね」という代物でしょう(実は東京あたりだと、「え、このブランドセールするんだ」という意外なマニアブランドが思いっきり値下げしていたりするんですが、札幌だとさすがにほぼほぼないようです、はい)。

久しぶりに気が抜けるほど買いました。
潤沢に予算を確保していたつもりでしたが、超えてしまいました。
しかも11月には、「きよぶた」の5回ローンで買ったコートがあります。
これからまた馬車馬のように働かなくてはなりません。
とはいえ、働けば働くほど扶養家族のいない千代田区住まいのあっしからは、税金がドバドバ引かれることになるわけですが。

話が横道にそれました。
前にも書いたような気がしますが、昨年あたりから、コムでギャルソンのラインがどれもこれも不発で、ギャルソンに買い物に行っても満たされないことが多いため、他のブランドのものを買うことが増えました。

ハヤシのブランド遍歴を見ると、マーガレットハウエル→アーツ&サイエンス→コムデギャルソン、トゥジュー、クリステンセン ドゥ ノルドと、一見よくわからない変遷を遂げております。
個人的にはこれでも「機能性」「必然性あるデザイン」(デザインのためのデザインというのは好まない)という一貫性があると自負しており、その上で近年は肌が弱った来たのもあって「軽さ」肌触りのよさ」というものに対するこだわりが出てきました。

そして、このような変遷の上でさらに違うブランドに行ってしまうとなると、もう、グッチ、シャネルクラスのハイブランドか、知る人ぞ知るブランドに走るしかもうないという2拓になるしかありません。
で、ハヤシは後者になってしまっているということです。

もうね、肌触りのよさとか着心地とか、他の人が来ていないものとか突き詰めていくと、そもそも買い物自体があまりできなくなってしまうわけです(仕事着ですら、最近なかなか買っていないですしね…)。で、「ここに行けば間違いない」という店に行くと、極端な爆買いに走ることになってしまうわけです。

以前は、セールとなると目につくもの何でも手に取って、後先考えずによし買っちまえ状態になってましたが、最近は「本当にほしいものだけ買おう」みたいになってしまってますから。
結果、それがほぼほぼセール品になっていないということなんですよね…

個人的にやばいなあと思うのが、最近ヴィンテージものにはまりだしたということです。
器なんかに関しては、数年前から骨董系(とはいえ日常使いできるもの)に手を出し始めてしまっていますが、2016年あたりから明らかに洋服もヴィンテージ志向に傾いてきています。

今回買ったブラウスも、デザインやコンディションの良さはさることながら「手紡ぎ、手織り、手縫い」という話を聞いて、アドレナリンドバドバ出まくるくらい興奮しちゃいましたしねえ…

しかも、古着に興味が出てきたとはいえ、東京では全く古着屋に出入りしていなかったのですが、昨日janreのスタッフさんが東京で見に行く古着屋さんを聞いてきちゃったんだよな…
下北沢のお店は行きやすそうなんだよな…

たぶん行くな、ワタシ…

というわけで、2017年のテーマは「いいお洋服を賢く買い物」「衝動買いをしない」でいってみたいと思います(なんか毎年こんなことを年初には考えているような気がする)。

今年もよろしくお願いします。