2014年2月21日金曜日

真央ちゃんがレジェンドになった日。

号泣しました。
真夜中、東京の片隅の小さな1Kで、ひとりテレビの前で、涙を拭い、鼻をかんでいました。

いやだって、昨日の今日ですよ。
全く違う人ですよ。
夕べのジャンプは、本当に「政治」」に巻き込まれたり、難しいことを考え始めたりする前の、あどけない真央ちゃんが飛んでいたジャンプと同じでした。

トリプルジャンプ6種類を8回とか、オリンピックで4回目のトリプルアクセルとか、まあ、そんなことはどうでもよくて、この際、とにかく真央ちゃんがやりたいことを存分にやれたというそのこと自体に、歓喜して興奮して、今朝から放心してしまっているハヤシなのです。

夕べの真央ちゃん、6分間練習の時はあまり感じませんでしたが、演技直前のポーズを決めたときの顔は、前日の「幽霊線香お葬式」顔ではありませんでした。
バンクーバーの頃の真央ちゃんと同じ顔でした。
ピリッとしまった勝負師の顔でした。

それ観たときに「お。いいかも」と、一瞬思ったのですが、まさかあそこまでやるとは・・・

しかし、このパターン、思えば昔ながらの真央ちゃんの姿です。

真央ちゃんは、昔から、ショートが苦手でした。
ショートで大きいミスをして出遅れて、で、フリーで挽回というパターンが、とっても多かった。

16歳の頃でしたか。
世界選手権だったか、グランプリファイナルで、ショート6位と出遅れて、フリーで高得点の1位を叩き出したけど、結局2位止まりで金メダルには届かなかったということもありました。
真央ちゃん、人目に付かないところで号泣。

結局、真央ちゃんの活力は、全て「自分」の中からわき上がるものなんでしょう。

今日、テレ朝で安藤が言っていたように、「昨日のショートがあったからこその今日のフリー」なのです。
ショートで中途半端に5位6位みたいなところに位置づけられていたら、昨日のあの演技はなかったし、10人のゴボウ抜きというのもなかったと思います。

惜しかったのは、やはりジャンプに集中しすぎたせいか、若干つなぎの部分がいつもより硬くて雑だったかなあということです。
でも、それも、昔の真央ちゃんを観ているみたいで、またよかった。最後のステップにはものすごい凄みがあったし。

それと、やはり第2グループだったためか、出来の割りに得点が少し抑えられてしまいました。
ショート終わった段階でのトップ3人との関係で言うと、ヨナより下と言うことはあり得ません(ま、ヨナとの差は○百長の差ですから、2点弱の差は、別に負けではないでしょう)。

審判団としては、ソトニコワとの関係をかなり意識していたと思われ、ずっこけないかぎり勝たせる必要があるので、真央ちゃんがトップ3に入りにくくするために、トータルで200点に及ばないよう調整したのではないか、という気がします。

もういいんだ、凄い演技ができたからとはいいつつ・・・
あと10点、ショートでほしかった・・・
そしたら、メダルに手が届いた・・・
あげたかった、メダル(私はあげられないんだけどさ)・・・

しかし、昨日のあの演技は、前日のあの演技と1セットになって、フィギュア界の語りぐさとなることでしょう。

さて、真央ちゃんの演技を観た時点で、半ばどうでも良くなっていたメダル争いですが、個人的には、コストナーにはメダルをとってほしかったので、一応最後まで観ました。

コストナー、守りましたね。

ジャンプの構成、難易度をかなり下げていたと思います。
おそらく滑走順を考えて、多少集中力を欠いても飛べる、安全策をとったのだと思います。金銀にチャレンジしようというのではなく、銅を守ろうという。

ロシアの観客の異様な雰囲気からすると、その判断は正しかったとは思うのですが、昨日のヨナの出来からすると、3回転3回転の難易度をショートと同じにするだけで、もうひとつ上をねらえた気もするので、ちょっと残念だったかなあと。

ただ、かつてのコストナーであれば、安全策をとったはずなのに大コケという事態も十二分に考えられたので、あれだけ滑りきったのは、本当にご立派です。
うれしい。おめでとうさんです。

ソトニコワのご祝儀相場が、ついに、ちょっと出し過ぎレベルに達してしまった感がありますが、いずれにせよ、昨日の出来からすると優勝はしたと思います。
それに、ヨナが今までにとって来た数々の○百長得点からすると、かわいいレベルです。
このプログラム自体は、非常によいプログラムで、彼女の雰囲気にも合っていましたし。

昨日の女子フィギュアでうれしかったこと。

不動の第1位 真央ちゃんが凄い演技をしたこと
第2位 コストナーがついにオリンピックのメダルを手にしたこと
第3位 キムヨナが金メダルじゃなかったこと

です。

他人の不幸?を喜ぶのは、あまりよいことではありませんが、不正を重ねる者は敗れるということを(やぶった者もクリーンではない疑いが今後かけられるでしょうが)明らかにできたことが非常に良かったと思うのです。

しかし、こうやってみると、女子のフィギュアは、常に国力の誇示の道具とされ、選手はそれに翻弄されてきたことを痛感します。
今回のソトニコワ、リプニツカヤを観ると、彼女たち若いだけに、ちょっと痛々しい。

女子フィギュアの名選手の中に、その後精神のバランスを崩して、ドラッグやアルコールの餌食になってきた人も少なくありません。
男子だと、そういうこと、ないですよね。

いつの世も、政治のおもちゃにされるのは、女性なのです。
キムヨナがこの後心穏やかに暮らせることを心から祈ります。

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