2018年6月10日日曜日

フィギュアスケート大幅ルール改正。誰に有利で誰に不利か、ちょっと考えてみた。

東京は雨の日曜日です。

今日は実家から一か月に一度の定期便(道産野菜などを送ってくれる)が届き、先ほどまで荷解きや料理に追われていました…

さて、フィギュアスケートについて、大きなルール改正がありました。
ご存じの方も多いと思います。

とりあえず、男子シングル、女子シングルについて主な改正点を見ていくと、ポイントは以下のようになります。

・男子のフリーの演技時間が4分30秒から4分に短縮。
・男子のフリーのジャンプの数が8個から7個に減少。
・4回転ジャンプの基礎点が下がる。
・ジャンプの出来栄え点(GOE)が11段階に増える(-5から+5まで)。
・ジャンプの基礎点が1.1倍になるのが、ショートが最後の1つ、フリーが最後の3つになる(従来は演技後半にとんだジャンプがすべて1.1倍対象)
・4回転ジャンプで繰り返し飛べるのは従来の2種類から1種類になる。

他にも変更点があります(ステップやスピンの基礎点も変わりました)。

詳細な内容については、「フィギュアスケート速報」さんをご覧ください!!

(こちらのブログ、フィギュアスケートの情報収集にハヤシもよく見させてもらっています。フィギュアスケート愛にあふれた素敵なサイトで、おススメです!!)

さて、今回のルール改正、誰に有利で誰に不利なんでしょうか?
男女別に考えてみたいと思います。
→あくまで個人の感想です。

*男子:羽生くんに有利、ネイサンにはやや不利か。宇野くんはどちらともいえない?*


一部の報道では、4回転ジャンプのリピートが1種類に制限されたため、たくさんの種類が飛べるネイサン・チェンに有利で、羽生くんにはやや不利ではないか、という言われ方もされているみたいです。

が、ハヤシは、むしろネイサンや金ちゃんことボーヤン・ジンには不利な側面があるように思います。

というのは、出来栄え点の評価が11段階に増えたからです。

ネイサンや金ちゃんは、難度の高い4回転ジャンプは飛べますが、結構回転がギリギリだったり、着地で細かいミスが出がちです。
すなわち、出来栄え点がつきにくい。

これに対して、羽生くんの場合、ジャンプの出来栄え点が半端ない。満点取っちゃうこともあるくらい。
つまり、基礎点が低いジャンプを飛んだとしても、クリーンに飛べば今まで以上の加点を稼ぐことができて、より差がつくのではないかと思われるわけです。

これは実は、4回転飛べないジェイ子ことジェイソン・ブラウンにも朗報だと思うんですよね…

彼はジャンプの出来不出来が激しいんだけど、3回転に関しては、かなりクリーンなジャンプが飛べる。
3回転半を2回、きっちりクリーンに飛べば、今まで以上に勝負できる可能性が出てくると思うのです。

宇野くんに関しては…どうなんだろう…どちらともいえないかなあというのが正直な感想です。

彼は、ネイサンや金ちゃんほど難しいジャンプは飛べない(4回転ルッツ飛べないもんね…というかルッツそのものが苦手だもんね、彼)。

ただ、一応現段階で3種類の4回転は飛べるわけで(サルコーの精度は低いように思いますが)。

4回転ジャンプの出来栄え点はそれほど高くない。
だけど、世界で彼しかやってない3連続ジャンプを持っている。

ジャンプが1個減っちゃうことを考えると、技術的な観点からは宇野君の有利不利はあんまりないかなと個人的には思います。

とはいえ、各選手の長所短所がはっきり出やすい採点方式になりそうで、戦いとしては面白くなるのかなあという気はしているのですが、男子の場合。

*女子:ロシア勢には相変わらず有利。日本女子では、坂本さん、三原さんに有利、宮原さんには不利か?*


基礎点が1.1倍になるジャンプが現行ルールよりかなり制限されたのは、ザギトワ対策ではないか…なんて言われていますよね。

ここは日本の提案が受け入れられたとも聞いています。

確かに、このルール改正のために、ザギトワは、2017-2018シーズンのような「後半にジャンプ全部固め」という荒業が使えなくなります。

ですが、そもそもが加点のつくジャンプを飛ぶ選手なわけです。

彼女だけじゃなくて、メドベージェワも同じ。

なんで、現状よりもさらに大きな加点がつけられることになり、結局全然損しないんじゃないか、というのがハヤシの感想です。

日本勢では、大きく幅のあるジャンプを飛べる坂本花織ちゃんや三原舞依ちゃんには有利な改正だと思います。

逆に、ジャンプが小さくまとまってしまう宮原さんには、ちょっと厳しい改正かな…と。

今までも加点が小さかったり、減点されたりが多かった宮原さんですが、さらに減点幅が大きくなるんではないかと心配です。

樋口新葉ちゃんにとっては、有利かなと思います。
ものすごいスピードで突っ込んでいくジャンプを飛べるので、坂本さんや三原さん同様、大きく加点を付けてもらえるかなと。

ただ、彼女の場合、ジャンプが突然すっぽ抜けたり、好不調の波が大きかったりするので、読み切れないところもあるんですよね…

(個人的には、シニアに上がってからの樋口さんは、どちらかというと表現力のほうを買ってまして、むしろ、ステップやスピンの基礎点改正が有利に働いてくれるんじゃないかと思っていたり。)

あ、本田真凛ちゃんに関しては、どうなるのか皆目見当がつきません…

とにかく、今回のルール改正は、女子の場合、世界の勢力図云々というより、日本女子の勢力図が変わることになるんじゃないかと思っています。

***

毎シーズン、何らかルール改正があるフィギュアスケートですが、今回はかなり大きな改正ですよね。

選手も振り回されて大変ですよね…

まあ、ルール変更に対応できる力がある人が、本当の実力者、ということなんでしょうけど…

新しいルールの下で、選手の皆さんがどんなスケートを見せてくれるか、待つこととしましょうか。

では、今日はこの辺で。

PS
ご興味のある方、新しいブログのほうにも遊びに来てくださいね(特に資格試験受験経験のある方など)。

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