2013年4月15日月曜日

petit robe noireのおもてなしの心

今月の下旬に結婚式がある、衣装が困ったというお話を、前々回あたりにしましたが、結局、アーツ&サイエンスの黒のワンピースにdosaのラッフルドレスを合わせていくことにしました。

ネックレス、靴、バッグは去年のものでいいかな…と一応トータルで着てみたのですが…ネックレスが映えないことが判明。

やっぱり、黒のワンピースだと、パールをつけたくなる。
でも、本真珠は持ってないし、ちゃんとしたものを買おうと思うと、手も出ない(本当は社会人になったら、いの一番に買わなくちゃいけないんでしょうけど)。
とはいえ、「それっぽい」イミテーションを買うのも、いい年して、なんだかなあと。

などという言い訳をしつつ、思い切って、憧れのpetit robe noireのコットンパールのネックレスをこの際買っちゃおうと思い、土曜日、ちょっとした仕事の後でお店に行きました。

petit robe noire(ごめん。面倒くさいので、以下「プティ」と言います。)のものは、実はいくつか持っているのです。
指輪を2つ。
黒いボウタイつきのブラウスを1着。
でも、実は、恵比寿のお店に行ったのは、1回しかなかったのです。
それが、ちょうど1年前のこと。

指輪の1つを買ったのはその時だったのですが、他は、たまにお話しする札幌のセレクトトショップで購入しました。
ここの店長、プティの物が大好きでして。お店にプティの物を切らさないのです。

有名どころのセレクトショップにもプティのコットンパールのアクセサリーを置いてあるところは結構あって、目にするたびに「いつか欲しい!!」と、思っていたのでした。

1年前にお邪魔した時、お店では、紅茶とちょっとしたお菓子をお客に出していました。私もいただきました。
マンションの1室の狭い店内で、扱いがデリケートな商品も多いのに、アンティークのかわいらしい器に紅茶を出してくれるなんて、と、とても感激したものでした。
その紅茶もほんのり甘くて、お店の端っこにあるソファに腰かけて、アンティークのシャンデリアを眺めながら(私は何度も頭をぶつけたのだが…)紅茶を飲むと、「うーん、幸せ」なんて気分になったり。

で、このたびネックレスを買いに行った時も、お店の方が、やはり紅茶を出してくださったのでした。

用途を伝えると、黒いドレス(お店の定番、キキドレスとはちょっとちがうドレス)を出してきて、ネックレスとドレスを顔の前に合わせて感じを確認させてくれたり。
それも何度も何度も繰り返し確認するのに、お店の方はおつきあいしてくれました。

購入したのは、大粒の3連ので留め具にスワロフスキーのクリスタルがついているもの。留め具を肩甲骨あたりの位置に出しても、アシメトリーで雰囲気が出ます。

ラッピングを待つ間に、少し離れたところにあるブティックで展開している春物のカタログを見せてくれました。
これも、表紙にきれいな布が張られていて、それを眺めているだけでも楽しい。

そうやって、ゆっくり丁寧にやってくれるラッピングを待つのです。紅茶を飲みながら。
お店の方は、決して急ぎません。
急ぐのがそぐわない。
それだけでなく、カタログを読んだり、お店の中を眺めたり、ここもまた楽しい時間。

出来上がったラッピングは、紐を解くのが惜しいくらいの美しさ。透明なケースにドライフラワーがちりばめられています。
実は、以前指輪を買った時のラッピングもとても美しくて、指輪を出した後のケースを今も部屋に飾っているほど。

お店に入ったときから、商品を手にして家に帰っても、うきうきしたような気持ちが続く、心配りのあるおもてなし。

素敵すぎます。

もちろん、売上を上げるためにやっている行為であることは確かなんでしょう。
でも、その奥底には「来た人に楽しんでもらいたい」「喜んでもらいたい」というホスピタリティの精神だけではなく、何よりそういう接客を楽しむお店の皆さんの心意気が脈々と潜んでいて、ちょっと遠くから、「頑張ってください!!」と声をかけてしまいたくなるのです。

そういえば、実は、私が4月から入った事務所では、相談や打ち合わせに来たお客様にお出しするお飲物が、緑茶、紅茶、コーヒーの中から選んでいただけるのです。
これ、ボスの発案です。

前の事務所は、お客にお茶も出さないところでした(お茶を出す経費がない)。

法律事務所に来るお客様というのは(特に個人のお客様)、人によって差はあれ、心が晴れない状態でいることは確か。
その時に、たった3種類の中からだけかもしれないけど、飲みたいものを選んで飲めるというのは、もし、私だったら、ちょっとうれしいなと思うのです。
お茶も出さない事務所なんかより、お客様にリラックスしてお話しする気になってもらえるかも、と思うのです。

ボスには直接聞いていないんだけど、きっと、あのボスは「自分だったら、これはうれしいな」っていう単純な気持ちで始めてんじゃないかと思うのです。

案外、プティの見事なおもてなしの基本も、始まりはこんなところなのかも。



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