2013年5月7日火曜日

靴底のマジック

札幌には、すんごい靴修理屋さんがいます。

あまり大きなお店ではなく、店主さんもマイペースでお店をやってらっしゃるようなので、ここでお名前を出すのは控えます。

場所は、札幌市営地下鉄東西線円山公園駅のほど近く。
マンションの1階にあります。

帰省時に良く行くショップは、元々我が妹の御用達の店。
ここのお店は、TO&COとかだけじゃなく、「知る人ぞ知る」みたいなブランドの靴も取り扱っています。
たとえば、フット・ザ・コーチャーとか(確か、アーツ&サイエンスのデザイナーさんが独立して立ち上げたブランドのはず)。
で、このショップ、希望すれば直接靴裏を貼るお店に、買ったものを出してくれるのです。
そのお店が、円山の修理屋さん。

このショップで靴を買って、何度かお店経由で靴裏を貼ってもらっていた妹が、すっかりファンになってしまいました。

「ここで裏貼ってもらうと、絶対はがれない!!」

で、自分でも裏がはがれたものとか靴底が減ったのとかを、わざわざ地下鉄に20分乗って、10日も2週間も待って、直してもらうようになったわけです。

私のデビューは、3月末。短い帰省の際に、例のショップでTO&COの靴を買った際、裏を貼ってもらうのにお店経由で出してもらいました。
で、出来上がったのを、毎月の母親の定期便(食料品がわんさと送られてくる。感謝)の中に入れて東京に送ってもらいました。さらなるタイムラグがあったので、入手まで3週間ほどかかりました。

靴裏がきちんとした技術と素材で貼られているっていうのは、こうも歩き心地に影響するものなのか、と驚愕しました。
何が凄いって、靴の返りがすごくいいのです。
足の動きに靴がぴたーっとついてくる感じ。

靴がやってきた翌日に、履いて1歩踏み出した瞬間、

ええええええ~っ!!!!

でした。これ、決して大げさではありません。

そこで、どうしても直してほしい靴があったので、今回の帰省時に持っていくことにしました。
昨年の秋にギャルソンで買った、黒のエナメルの靴。
実は、街中によくあるチェーン店で裏を貼ってもらったのですが…すぐはがれる。
1度貼ってもらってすぐにはがれ、2か月後くらいにもう一度貼ってもらったのですが、またはがれる!!

きっと、あのお方なら直してくれるはず。

そう思って、今回の帰省の際、「連休はさんでるからすごく時間がかかるよ」という妹の警告を無視して持っていきました。

店主さんに見せると、「すぐにはがれるのは、靴底の柔らかさに比べて貼る材質が固すぎるから」と言われました。もう少し柔らかめの素材を選んで貼りなおしてくれるとのこと。そして、減っていた底については、逆に少し硬めの素材をつけてくれることになりました。
出来上がりは18日だそうで、妹に取ってきてもらった後送ってもらうので、さらに手元に届くまで遅くなりますが、ちゃんと直るのなら、ノープロブレムです。

ちなみにこの日は、うちの父も一緒に行きました。

父は、以前履いていた靴が重すぎるので、靴底を丸ごと軽いのに変えてくれという注文。
店主さんは、「この素材を使います」と父に使用予定の底材を見せて説明をしてくれました。
こちらは1か月後に完成予定。

職人の仕事にはうるさい父ですが、穏やかながらもきっぱりとした受け答えや、店に並べられた靴の数々、実際に妹が直してもらった靴を見て、納得の様子でした。

さて、このお店、修理だけでなく、靴のお手入れ用品や中敷なども売っていて、靴やその周辺の商品が好きな人には、何とも言えず楽しいお店です。

実は昨年末に妹が修理に出すのに付き合って訪れた際、靴用のオイルや靴磨きの布、中敷きを買い込んだ私。
ここで買った中敷は、ことのほか歩きやすく、今までカンペールの中敷を「魔法の中敷」(これを入れるとどんな靴でも歩きやすくなる)と崇め奉っていた私に衝撃を与えたのでした。

こだわって、いい仕事や物を届けようとする人って、ちゃんとファンを獲得するし、それが余計にいい仕事を生んでいくような気がします。

北の街角の靴修理屋さんは、とても立派なマエストロ、なのでした。



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