2017年11月25日土曜日

リッポン、どこへ行く。

グランプリシリーズ最終戦のスケートアメリカが始まりました。

金ちゃんが、アクセルジャンプがシングルになるというミスをやらかしたことや、北米お得意の地元選手得点てんこ盛りという風物詩的な事情もあって、またも、リッポン、ショート終わった段階で2位です。あと少しで90点に迫ろうか、というところ。

ネットで見たところ、先の北米的特殊事情を差し引いたとしても、リッポンの今日の出来は素晴らしく、リッポンといい、ジェイコといい、4回転が飛べなくても、戦う武器はあるということが、この4回転戦国時代と呼ばれている時代に、明らかになっちゃった感があります。

しかし、ハヤシはリッポンが今季ここまで絶好調な理由は、違うと思っています。

聞くところによると、彼は昨年ゲイであることをカミングアウトしたんだそうです。
それが彼の精神を開放し、演技に自由をもたらしたのではないかと。

かつて、オーサーの元でクルクルパーマの愛らしい男の子を演じていたリッポン。
自分の意思だったのか、コーチ陣の指示だったのか分かりませんが不本意だったに違いありません。

佐藤有香さんの元にいた時はちょうど低迷期。やはり、ハンサムな男子を演じていました、

が、アルトゥニアン先生のところに来て、彼は何もかもが変わりました。
体の線がこれでもかっつうくらいでる衣装。ラメラメな上半身。顔にはメイク。そして、体をしなやかにくねらせる男性的とは言い難いセクシーな振り付け。

何も隠すことないじゃないか。
君は君でいいじゃないか。
4回転やDNAに固執してどうする。

アルトゥニアン先生と接するうち、こんな声が聞こえたのかもしれません。
誰からかは知らないけど。

結果、彼は弾け飛んで、今までのリッポンではない真のリッポンをリンクに表すようになったのだと思うのです。

明日、羽生ちゃん並みの大崩れさえしなければ、彼は表彰台に乗るでしょう。

そうしたら、ファイナルです。
羽生ちゃんも、パトリックも、ハピちゃんもいないファイナル。下手すると金ちゃんもいない。

するとですよ。
上2つは順当にネイサンや宇野くんが抑えるとして、銅メダルの行方は4回転飛ぶ飛ぶ系じゃない人のところに行くかもしれない。

ボロノフかも知らんし、ジェイコかも知らん。けど、リッポンの可能性も十分にあるわけです。

実は、オリンピック自体はあんまり4回転戦争にならないんじゃないかと思っています。
やはり、メダルがかかるとヒトは安全策を普通は取るし、羽生ちゃんもメドちゃんも今この時期に怪我となると、
選手全体的に追込み練習に多少の待ったもかかるでしょうから。

しかも、平昌にすらロシアを出さないとかいう話になってくると、リッポンの入賞、しかも、4位とか5位とかあり得る話になってくると思うのです。

リッポン。あなたの選択は正しかった。もう選手生活もこの先長くない中で、自分をさらけ出したのは、さらにあなたを飛躍させた。

しかし、リッポン。
これくらいにしとこう。
ジョニ子レベルまでメイクがいっちゃうと、見てる側は若干引きが入るし、それはあなたを超えていると思うから。

ハヤシはリッポンも応援します。

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